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ミョウガの由来

みょうが_convert_20111003214653


 今、我が家の畑ではミョウガが食べ頃。ミョウガはこの時季、その根元に出る芽?を食べるのだ。丸まると膨らんだ、その先っぽには白い花のようなものを付ける。それが摘み取りの目安。花?は食べないのだが、ミョウガはちょっとスナップするだけで簡単に摘み取ることが出来る。




 我が家のミョウガは、かつてのものと一新した。子供の頃から柿畑の隅などにあったのだが、除草剤で絶滅。サラリーマン稼業の間、畑の耕作を委ねていた方が除草の道連れにしてしまったのである。そんなことを知った友人が新しい苗をたくさん届けてくれた。ミョウガは地下茎で増える植物で、繁殖力は逞しい。畑の隅など数ヵ所に植えたミョウガは、いつの間にか増えた




 もちろん、私が料理するわけではないのだが、卵とじでもよし、漬物でもよし。生のまま千切りやみじん切りにし、鰹節で食べるのもよし。酒のつまみにはうってつけだ。同じ漬物でも塩、醤油、それに酢漬けでもいい。食べ方はいくらでもある。酒の肴にとどまらず、ご飯のお供にも十分。ダイエット食でもあるのだ。


みょうが
味の素レシピより


 私は、このミョウガが大好き。



 「お父さん、ミョウガをたくさん食べると物忘れが激しくなり、バカになるんですってよ」


 「バカいえ。そんなこと迷信だよ。それはねえ・・・」


 昔、何かの本で読んだ、うろ覚えのことを知ったかぶりして女房に話してやった。記憶が間違っていなければ、こうだ。



 誰でも知っている、この言い伝え、そもそもは仏教関係の故事に由来する。「法華経直談抄」という書物の中に出て来る釈迦の弟子・槃特は、自分の名前すら忘れるほどの≪物忘れの名人≫。だから槃特は、いつも名札を付けていた。その槃特が死に、亡骸が葬られた墓からニョキニョキと草が生えてきた。槃特が生前、いつも名札を付けていたことから、人々はいつしか、この草を「茗荷」と言うようになったという。



 物忘れが激しい槃特こそがミョウガの元祖というわけ。


 「お母さんねえ、オレやお前の物忘れなんか、槃特とやらにに比べりゃあ赤子みたいなもんさ。『最近、物忘れが激しくなった』などと心配することはないよ。でもなあ、お前の場合、死んだらミョウガがいっぱい生えて来るかもなあ~」


 「なに、バカ言ってるのよ」


 うちのかみさん、どうやら冗談は通じないらしい。


 「茗荷」という文字から連想するのは「茗荷谷」。東京やその周辺にお住まいの方ならみんなご存じ。地下鉄(東京メトロ)丸ノ内線の駅名である。プロ野球ファンならよく知る東京ドームがある後楽園の近くの駅だ。茗荷谷駅の付近は江戸の昔、茗荷畑が多かったことから、その名がついたのだそうだ。今は行政上の「茗荷谷」という地名はない。ここでの話には関係ないのだが、この駅は地下鉄線の中でも特異で、ホームの一部は地上。改札口が地上にある。




 ミョウガをめぐる言い伝えが、もしも本当だったら東京都文京区にある茗荷谷駅界隈の人たちは、その昔、槃特のような物忘れの名人ばかりだったということになる。




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ホームレスは不労者

風景


 子どもの頃、しばしば、浮浪者がやって来た。当時、この辺りは今のような果樹地帯の形成には程遠く、米麦養蚕の貧しい農村地帯だった。そんな農業形態は戦後の昭和20年代はおろか、30年代後半の高度経済成長の足音が聞こえて来る頃まで続くのである。米麦は供出制度があり、養蚕が大切な現金収入の手段、といった時代であった。ちょっと注釈をつけるとすれば、その養蚕の衰退が果樹への転換の引き金となり、今の果樹王国の形成を導いた。日本の養蚕の衰退、消滅は安い韓国産生糸の出現だったことは誰でも知っている。




 浮浪者のことを、この辺りの人たちは「お乞食(おこんじき)」と呼んだ。子供心にもいかにもぴったりの言葉だと思った。汚い身なりで、物乞いをして歩くからだ。服ともいえないボロボロの布をまとい、日焼けした浅黒い顔は、剃刀なんか何日も当てないから、髭ボウボウ。お碗片手におこぼれに預かりそうな家を回るのだ。その風体こそ違うが、歳末、僧侶が修行の一環で行なう「托鉢」に似ている。そんな托鉢を例えにすると坊さんに叱られるが、なにしろ「お乞食」「浮浪者」という言葉がぴったりだった。


風景2


 世の中全体、戦後の貧しい時代だから、子ども達だって、今のような恵まれた身なりや食生活をしていたわけではない。貧しい農家の経済がそうさせたのである。でも親達は無し無しのお金をお碗に入れてやり、お米をも持たせた。そんなうしろ姿を見たのか、子供たちも、これこそ無し無しの小遣いの中からニ円、三円と恵むことを覚えた。ウキウキと心を弾ませて行く祭りのお小遣いが30円、40円の時代である。




 ところが、ある時、その「お乞食」の本領を見透かしてしまうような出来事に出っくわした。学校からの帰り道、川べりの林で仲間と道草を食っている時のことだ。物乞いをしていた「お乞食」がそれまで着ていたボロボロの服を小奇麗なスーツと着替え、それを風呂敷に包み、颯爽と自転車で立ち去るではないか。髭はそのままだが、髪には丁寧にクシを入れているのだ。子供心にも「この詐欺野郎め」と思ったものだ。




 それからうん十年。わが国は経済大国と言われるようになった。よく考えるとホームレスはいるが、物乞いをする「お乞食」はいなくなった。そのホームレスの一人とワンカップの冷酒を飲みながら話した。東京・隅田川の川っ淵に自ら設けたダンボールやビニールシートの小屋を根城にする浮浪者だ。たまたまかもしれないが、出合ったホームレスは脱サラ男。「堅苦しい会社勤めが嫌になった」という50男だった。「俺たちゃあ、何不自由なく暮らしている。決して強がりなんかじゃあねえ」と言い「自由が財産だ」とも言った。


隅田川1


 このホームレスは「みんな自分自分。他人のことは分からねえが、大なり小なり、みんな同じだと思うよ」とも言う。子どもの頃、出合った「お乞食」と今の「ホームレス」。呼び名こそ違うが、共通した言葉に置き換えるとしたら「不労者」。これこそまさにぴったりの言葉だ。文化人とか評論家と呼ばれる人たちは、もっともらしく政治の貧困だとか、社会構造の欠陥を指摘する。でも何の事はない。平和ボケ日本の落とし子なのではないのか。分かり易く言えば、仕事嫌いの「不労者」だ。




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宝の山

 そう言えばホームレスが集団で歩いている所なんか見たことがない。東京・隅田川の川っ淵で知り合ったホームレス男が言うように、それが習性のようにみんな一人で行動している。昭和30年代、東京の上野に近い「山谷」に集まって暴動を起こした労務者とは違う。その暴動は、職を求めての一揆だった。 



隅田川桜2


 「どうしてかって?そんなの分からねえよ。俺の場合は、人と話をすることなんて面倒臭くなっちまった。この川っ淵にいる連中、みんな行動パターンが違うんだ。それぞれが宝の山(ゴミ置き場)を持っているし、メシを食う(捨てたものを拾って食べる)レストランや料理屋も違う。言ってみりゃあ、独自のテリトリーを持っているのさ。みんなメシのタネだから大事にするさ。穴場を人に教えるようなことは、誰だってするもんか」




 「そりゃあそうだよなあ・・・」



 「ダンナねえ、ダンナたちゃあ、俺たちを蔑んで見たり、時に生活に困っているだろうと同情もしてくれるようだが、俺たちゃあ、ダンナたちが考えているほど困っちゃあいねえ。欲しいものがあればなんでも手に入る。前にも言ったが、手に入らないのは家と棺桶ぐらいのものだ。宝の山のゴミ置き場を二つ、三つ回れば、いいのさ」


隅田川東京タワー


 「今使っている毛布が汚れて、取り替えようと思えば、もっといい毛布があるし、ビニールシートの小屋を補強しようと思えばそれもある。中に敷く絨毯だって転がっている。これを運ぶのに自転車が欲しいと思えば、これだって簡単。こんなものは持って来ても置く所がねえから困るが、大型家具の箪笥やソファーだってある。冬場、寒い時にはガスコンロを探すんだ。使い残した携帯用のガスボンベイだって捨ててあるから暖を取るのに十分。俺たちゃあ煮炊きはしないけど、お茶くらい沸かそうと思えば、それも出来るぜ。俺はもう読まねえけど、暇つぶしに本の一冊も読む気になりゃあ、それも出来る。マンガ本から小難しい学術書まで何でもある。時にゃあ、金庫だって落ちている。これだけは、俺たちには必要ねえがねえ・・・。風呂? 銭湯に行くくらいの小銭、たばこ銭と同じよ」




 ホームレスのオヤジは浅黒い顔をほころばせ、ニコリと白い歯を見せた。我が家では日常、ゴミ出しはかみさんの役目。しかし、車で走りながら見かける粗大ゴミ置き場の光景を頭に浮かべて、ホームレスのこのオヤジの話が一つ一つ頷けた。「日本という国はいい国さ」。二人でワンカップの冷酒を飲みなら交わす言葉の節々に出てくるこの言葉は、もっともらしく言えば、平和ボケし、物を平気で粗末にする私たちへの痛烈な皮肉だ。


隅田川2



 政治の世界では子供手当てや高校授業料の無償化などが議論され、実現している。その一方で街のあちこちにあるゴミ置き場に転がる真新しい勉強机や子供用の自転車・・・。カバンやランドセル、参考書や辞書だってある。ゴミ置き場を「宝の山」というホームレスオヤジの目には政治が真面目くさってやっている政策がどう写っているのだろう。あと3ヶ月もしないうちに師走がやって来る。NPOや行政は「ホームレス対策と救済」の名の元に今年も日比谷公園などで炊き出しをしたり、手当ての支給をするのだろう。善政ぶった、こうした動きに当のホームレスたちは「シャバのヤツらバカだねえ」と笑っているかも?




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日替わりメニュー

 ホームレス男は物好きにも東京・隅田川の川っ淵くんだりまで押しかけていった、まあ変わり者の私に話を続けた。


 「俺たちゃあ、言ってみりゃあ、日替わりメニューで三度のメシを食っている。夜を中心にして一週間の食事計画を立てるのさ。今日は寿司、明日はフランス料理、あさっては中国料理といった具合にね。そんなものに飽きたら和食だって食う。昼間は前日の夕方確保しておいたコンビニ弁当。これはなかなか店ごとに捨ててくれないから見つけるのに苦労するんだよ。朝?これも一流のパン屋さんの裏口に行けば売れ残りとはいえ、真新しい、しかも、うまいパンが手に入る。牛乳やお茶など飲み物は、コンビニなどの売れ残りで十分。言っとくがねえ、これも一流の店を狙うのがコツさ」




 「もちろん、上げ膳据え膳でこんな上等なものを食っているわけじゃあねえ。くどいが、一旦は捨てたものだ。店側にしりゃあ、俺たち社会のクズのような人間でも、腹痛でも起こされて、開き直られたりでもしたらかなわんもんな。だから俺たちが欲しがっていることが分かっていても、一旦はポリバケツに捨てるわけさ。でも人間、捨てたもんじゃあねえ。同じ捨てるにも、そっと置くように捨ててくれるんだ。ありがてえじゃあねえか。そんな時、顔でニコッと笑って心の中で手を合わせるのよ」


屋形船隅田川


 「これもくどいがねえ。プライドというものが、ちょっとだってあったらそんな技、つまり、いくら真新しいといったってポリバケツのものを食うことなど出来ねえよなあ。俺たちゃあ当たり前だが、レストランに行ったり、それどころか三度のメシを食うカネなんかねえ。プライドなんかクソくらえさ」




 「でも、プライドをかなぐり捨ててしまったら人間寂しいねえ。そうは思わんのかい?」



 「そんなの温ぬく生きているダンナたちの言い分さ。第一、そんなものがあったらホームレスは出来ねえし、やっちゃあいねえ。まあ、惰性がねえといったらウソになるが、みんな結構、当たり前にやっているのさ。強がり言っているわけじゃあねえけど、俺の場合、こんな生活、そこそこ楽しんでいるんだよ」




 「この隅田川の川っ淵にいる連中、みんな同じなのかい?」



 「そうだと思うよ。みんな自分、自分。付き合いなんかねえから分からんが、そうでなきゃあ生きていけねえもんな」


夕焼け隅田川2


 「今飲んでいるタバコはどうするんだい?」




 「これだけは誰も捨ててはくれん。仕方がないからお金を出して買うのさ。そのくらいのカネ、朝ゴミ置き場をひと回れば、すぐ作れる。ダンボールやビールの空き缶さ。これ、そこそこのカネになるんだよ。これも蛇の道は蛇。俺たちのようなヤツらを相手に商いをする業者がちゃんといるんだよ。ゴミ置き場は俺たちにとっちゃあ貴重な宝の山さ。なんでも手に入る。ないのは≪家と棺桶≫くらいのもの。日本は贅沢な国だと、つくづく思うね」。(この続きは次回で)




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栄養過多のホームレス

隅田川アサヒビール本社

 初めはけげんな顔で私を見、ポツリ、ポツリと、しかも面倒臭そうに話していたホームレスのオヤジが、だんだん饒舌になった。



 「みんな、俺たちを犬、猫以下に見るどころか、まるで汚いものでも見るように遠巻きに通り過ぎるのに、ダンナも変わっているねえ。こんな隅田川の川っ淵まで好き好んで来るんだからねえ・・・」



 「あんたに変わり者呼ばわりなんかしてもらいたくねえね。恐らく、そこそこの給料を貰っていた会社を飛び出し、その上、女房まで捨ててホームレスをやっている、あんたにねえ・・・」




 まあ、そんなことは、どっちでもいい。お互い、気を許したせいか、それとも3合近いワンカップの冷酒を飲んだせいか、見知らぬ者同士がいつの間にか友達のような会話をしていた。「普段、他人と話すことなどほとんどない」と自らも言うホームレス男。隅田川下りで船の上から見て興味を持ったとはいえ、山梨くんだりからノコノコとやって来たヘンな男。やっぱり変わり者同士に変わりはない。だからこそ気心が通じ合うのかもしれない。


隅田川東京タワー


 「ところでメシのことなんだけど、毎日どうしているんだい。カネだってあるわけねえし・・・。人ごととは言え心配になるよ」



 「ダンナ、やっぱり俺たちのこと、なんにも分かっちゃいねえな。三度のメシ寝起きをする場所の確保は、俺たちが何をさて置いても考えなければならないことさ。それが出来なきゃあホームレスは出来ねえんだよ。そうでなきゃあ、日本中からホームレスは消えちまうよ。蛇の道は蛇。俺たちホームレスはホームレスで、みんな知恵が働くんだよ」



 「へえ~、そんなもんかねえ・・・」


隅田川


 「ところでダンナ、この一週間、どんなもの食った? 寿司食ったかい?フランス料理や中国料理食ったかい? 俺たちゃあ、そんなもの年中、食ってるぜ。みんなと言ったら言い過ぎだが、この隅田川の川っ淵に巣を食う俺たちの同類は、大なり小なりうまいものを食っているはずだ。お陰で俺は、このところ栄養過多になっちまった・・・」




 「稼ぎもねえ、あんたらに、そんなこと出来るわけねえじゃあねえか」




 「それが出来るんだよ。蛇の道は蛇といっただろう。レストランや料理屋、それも高級のねえ・・・。コンビニだって行く」




 「高級レストラン? 料理屋?」




 「俺たちゃあ、予め高級と思われるレストランや料理屋の裏口を回ってみるんだ。そうすりゃあ、そこで何時、どんな物を、どう捨てるかが分かる。翌日からその時間に合わせて行くのさ。しっかりしたレストランや料理屋ほど、その時間に狂いはねえんだ。それを存分に頂くんだ。前にも言ったろう。プライドさ。これだけは捨てなきゃあ出来ねえ技なんだぜ。日本はいい国さ。消費期限とか賞味期限というヤツがあって、食べ残しじゃあねえ、真新しいものを目の前で捨ててくれるんだ・・・」(この続きは次回で)




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おきてがみ
プロフィール

やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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