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友の案内

中国館
中国2010年上海万博★中国館模型

 「私がご案内しますから、是非行きましょうよ。私の女房も一緒にお供します」





 今度の中国行きは、上海郊外に進出した日本・大手通信メーカーの現地法人の社長を、つい先頃まで務めていた方の勧めがきっかけだった。この方は女房の学生時代の友人のご主人。現在は千葉の柏にお住まいで、私が住む山梨の田舎家にもご夫婦で、お泊り頂くこともある。私のようなズボラな人間と違って、理工系の几帳面な方だが、同い年ということもあってか、妙に気が合い、夜遅くまで酒を酌み交わす仲だ。





 「今は、あなたと同じように毎日が日曜日。上海は、少しは知っていますので、まかせておいて下さいよ。この時期は比較的混雑しないので、ゆっくり上海を楽しむにはいいかもしれません」


万博看板    万博看板2

中国2010上海万博の看板


 その旅行は4泊5日。貧乏人の私達を気遣ってか、安いツアーを探してくれた。それでもホテルは4つ星。私はギチギチにセットされたツアー旅行はどうも性に合わない。そのことを知ってか知らずか、ツアーの申し込みといっても飛行機と滞在するホテルだけ。いわゆるステイトラベルである。日本人好みの所を日数に合わせてセットする、決まり切ったツアー旅行と違って、気ままに見たい所、行きたい所へ時間にかまわずに行くことが出来るからいい。


ホテル

 女房と二人、甲府を8時50分の高速バスに乗り、成田発15時のエアー・チャイナ機に乗った。上海まではざっと3時間。空港の到着ロビーには先発した友人と、その友達の中国人夫婦が出迎えてくれた。日本との時差は1時間。現地時間はまだ午後5時を少し廻ったばかりだった。空港は第一ターミナルと第二ターミナルに別れていて、規模的には成田をしのぐようにも見えた。



空港2


 でも内部の雰囲気はどこか違う。なんとなく閑散としているのだ。成田空港のようにあらゆる種類と言っていい土産物の店や飲食店街はない。帰りの飛行機。税関を通って搭乗ロビーにもブランドの免税店は成田ほど賑やかではない。動く歩道も途切れ途切れ。その両側にあるのは、一定間隔に設けられたトイレと喫煙コーナーだけ。喫煙コーナーは探さなくても分かるほど、いっぱいあるので、私のような愛煙家には便利。ただスペースはきわめて狭く、煙を清浄する装置もなければ、のっぺらぼうの部屋があるだけ。愛煙家でありながら、モーモーとしたタバコの煙にむせて外に飛び出した。


空港

 空港には出迎えの中国人夫妻が車を横付けしてくれた。この中国人氏は今51歳。日本のサントリーに10年以上も勤めたことのある日本通。サントリーでは佐治社長時代、その通訳を務めたり、山梨県にある同社の山梨ワイナリーにもいたことがあるといい、思わぬ出会いに意気投合。その夜は上海市内の高級レストランで歓迎宴を開いてくれた。


料理1     料理2



 肉、魚、野菜。どの料理をとってもみんなうまい。何よりも年代モノの老酒がいい。やはり年代モノのマオタイ酒が腹に沁みる。この中国人夫妻は日本語がぺらぺら。飲むほどに話が弾んだ。夜が更けるのも忘れた。上海の旅の始まりだった。

※再掲 上海の旅シリーズ


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何でもあり

車

 車が泳ぐ。中国・上海を車で走っていた時の実感だった。東京であれ、名古屋、大阪であれ、地方の山梨であれ、車の渋滞は大なり、小なりあるし、珍しくもない。GDP世界第2位を長い間堅持していた日本を抜いて、その椅子に座った中国。そう考えれば、車が多いこと自体は、ちっとも不思議ではないのだが、私達の目から見れば、不自然がいっぱい。片側3車線、4車線を埋める車は、ルールもなければ、思いやりもない。隙さえあれば前に。追い越しに追い越しをかけるのである。S字に車が泳いでいくのだ。




 「お父さん、ここでは私なんかには車を運転することは出来ないわよねえ。日本の右ハンドルと中国の左ハンドルの違いもさることながら、あんな荒っぽい運転は出来ないし、第一、怖くて立ち往生してしまいますよ」


車2

 乗せて頂いていた車の中で、女房がしみじみと言った。知人の中国人が運転する車はトヨタの高級車。もちろん左ハンドルだ。車の運転にかけては普段、私より女房の方がずっとうまい。そんなことを知ってか知らずか、中国人の友はこんなことを言った。




 「ここ中国では前に出た方が勝ちなのです。まあ、言ってみれば、ノロマをしていたら負けなのです。一言で言えば、何でもありなんです。残念ですが、それは全てに通じます」




 「でもあんな乱暴な運転をしていて、よくぶつかりませんね」




 女房がその中国の知人に問い返すように言った。みんな小気味いいほど運転がうまい。それが証拠に、前を見ても、右や左を見ても傷を持った車は一台も走っていないのだ。わき見運転などしている暇はないし、ぶつからないためには四六時中、緊張していなくてはならないだろう。一般道と言っても日本の高速道路にも数少ない片側3車線、4車線の道路、しかも延々と続く車の洪水の中で事故でも起こそうものなら・・・。その時の光景はおおよそ見当がつくだろう。


車3

 ひとたび事故が起きた場合、車が溢れる道のど真ん中で「お前が悪い」「いやお前だ」と、罵り合うのだという。自分の非を認めたらダメ。後ろにどんな交通渋滞が起ころうとも、そんなことはお構いなし。のんびりした警察が来るまで喧々諤々の自己主張を続けるのだそうだ。抗議のクラクションがあっちこっちで鳴らされようとも気にしない、気にしない。そんな話を聞いて、今の中国人の気質を垣間見たような気がした。

車4

 その中国人氏によれば、乱暴な運転をするのは決まってタクシーやバス、トラックなどの営業車。自分の売上収入に絡むから勢い先を急ぐ。タクシーの車種はワーゲンやBMWが目立つ。こうした外国車は中国での現地生産で、日本で走っているそれとはランクも見るからに違う。そう言っては失礼だが、「これなら多少はぶつかっても・・・」と思えるほどだ。観光バスだって同じ。大勢の命を預かるバス。日本ではおよそ考えられないが、乱暴極まる運転は、ここでは平気。恐らく乗客の中からも不安視や文句も出ないのだろう。そんなところにも今の中国人の気質がのぞく。一方、高級車に乗る人は、そんな無茶はしないという。「金持ち、喧嘩せず」である。

※再掲 上海の旅シリーズ


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上海で見た車の洪水

上海

 30年以上も前と比較するから当たり前だろうが、その空間がついこの間のように思えるのでびっくりする以上にびっくりした。視界には数十階建てのビル群が並び、今、走っている道路は車の洪水。中国は上海のひとコマである。



上海2

 上海の人口は統計上、1,800万人。これに農村部から流入する季節労働者を加えると3,000万人をはるかに上回るという。中国全土の人口は13億人と言われているが、それはアバウトな数字で、実際には定かではない。このことは地元の中国人の話として後で書くことにするが、とにかく、その縮図のような上海は人、人、人。車、車。活気に満ちていた。



上海3


 私はこれまでにも2回、中国の地を踏んでいる。一度目は1981年。37年前だ。二度目はそれから5~6年後。その間はほとんど変化はなかった。上海、北京、西安、杭州、石家荘、桂林、蘇州・・・。いずれも遊びではなく、仕事でお訪ねしたのだが、その頃の都市はどこも人と自転車の洪水だった。



 人々はみんな紺の人民服に、これも申し合わせたように同じ帽子を被り、黙々と、それもゆったりと自転車をこぐ。決して急ごうともしない。その間を自転車が引っ張るリヤカーや牛馬の荷車が。そのおびただしい数と、えもいわれぬ迫力に圧倒されたものだ。


上海7

 車と言えば、恐らく政府高官が乗るのだろう、「紅旗」「上海」などわずかな高級車と、日本などからの観光客を乗せる大型バスだけ。その乗用車や観光バスは、それ程広くもない道路をまるで我がもの顔で、土煙を上げて走る。観光バスはほとんどと言っていいほど日本の中古車。中には山梨、静岡両県を走る富士急行のネームをそのまま付けたバスも走っていた。そこのけ、そこのけとばかりに鳴らすクラクションの音に一瞬、クモの子を散らすように脇に逃げるのだ。センターラインもなければ、ましてや信号もない。運転手が鳴らすクラクションが≪法律≫だった。その時の政府派遣の案内役は「事故に巻き込まれたら轢かれ損ですよ」と、事も無げに言った。


上海4

 そして今。その自転車は車に代わっていた。トヨタや日産、ホンダやいすゞなどの日本車もあれば、ベンツやワーゲン、BMW・・・。世界の車が。もちろん中国国産の車も多い。それぞれの合弁現地法人が供給しているもので、いずれにしても車が自転車に取って代わった。アリのように自転車に乗って群れを成していた人間が車に乗り換えているのだから、車の量たるもの、おおよその見当はつくだろう。



上海5

 もちろん、みんなが乗用車に乗るわけではない。日本の都市部と同じように定期バスが。どのバスも満員だ。乗用車、バス、トラック。日本で言えば、高速道路のような片側3車線、4車線の道路はどこも車の洪水。そんな光景は東京など日本の都市部にとどまらず、山梨など地方の市街地だって珍しくもない。問題はその交通体系、ドライバーのマナーやルールのありようだ。日本ではおおよそ考えようもない追い越しや割り込みは普通。車線変更も右左折も先に首を突っ込んだ方が勝ち。危ないと思ったり、都合が悪かったらクラクションを鳴らせばいい。車の騒音とクラクションの音が異様なハーモニーを奏でていた。

上海6

※再掲 上海の旅シリーズ

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巨大マーケットと起業家

上海


  インドなどと共に今や巨大なマーケットとして世界的な注目を集める中国。統計上でも13億人。実際にはその数をはるかに上回ると言われ、しかも急激な発展途上にある国だから、世界の起業家が注目しないはずがない。車の業界にしろ、ITや通信、新幹線や道路建設などあらゆる業界の企業が、そのマーケットへの進出を虎視眈々と狙っているのだ。




 グローバルという言葉が日常的に使われ、地球はどんどん小さくなっている。技術や人がそこを行き交い、それがまた地球を狭くしている。東南アジアはもちろんアフリカなどの発展途上国に対してはODAという名のカンフル剤も打たれ、経済活動の裏側では政治の後押しも。もちろん発展途上であったり、マーケットが巨大であるだけで、そこでの企業活動が順風満帆というわけではない。中国に進出した日本の現地法人の社長さんはこんなことを話してくれた。


 


 「一口に言って国民性の違う国での企業活動は難しい。日本ではほとんどあり得ない約束事の反古だって珍しくないし、金の支払いもよくない。今ではびっくりもしないが、賄賂による取引は当たり前。人を騙す事だって平気だ。そんな中国を日本の新聞は伝えない」




 この企業は日本では通信ケーブル業界の大手。もっとも今は光ファイバーだから、IT業界と言った方がいいのかもしれない。6年前、上海郊外の工業団地に進出した。出資比率は日本側が51%、中国側か49%。日本側リードの合弁企業である。


ケーブル



 現在の社長は二代目。初代社長が私達夫婦に今回の中国行きのきっかけを作り、案内役を買って出てくれた方だ。技術畑の秀才で、東京本社勤務はもちろん、イランの現地法人にも出向したこともある国際派のベテラン。中国では立地場所の選定から諸々の現地交渉を経て会社を立ち上げ、立派に軌道に乗せた。会社は上海の中心部から高速道路で50分足らずの所にある。工業団地といっても日本のそれとは大違い。スケールはとてつもなく大きい。国土はいっぱいあるのだ。人もいる。従業員は一握りの幹部を除いてむろん中国人。


会社  


 会社にご案内いただいた。懐かしい前任社長の来訪とあって現社長を先頭に私達夫婦まで大歓迎してくれた。応接室での茶飲み話では、国民性の違いがもたらすビジネスの難しさにとどまらず、そこでの企業戦略も話してくれた。それによると、賄賂ビジネスは目に余るものがあって、確実に落札するはずの仕事が一夜でひっくり返ることも珍しくない。当たり前のように談合で棲み分けを決めるのだが、賄賂がモノをいってしまうのだという。「そこには信義も何もない」。この社長はそれまでの中国市場一辺倒から欧米への輸出重視に舵を切った。中国を30%に抑え、アメリカを中心の欧米貿易70%にシフトした。



 30年ぐらい前のことだっただろうか。山梨県のあるダンボール会社が中国北部の黒龍江省に進出。割り箸の現地法人を立ち上げた。その合弁企業は先端技術を持った先の会社と違って日・中の出資比率は逆だった。結果的に撤退を余儀なくされた。数日前、国際ロータリー2620地区第一分区のIM(インター・シティ・ミーティング)で、その社長にお会いした。社長はしみじみ言った。「あの国での商売は難しいですね・・・」。




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教えるもの?盗むもの?

刺繍展示



 上海から車で小一時間。江蘇省は蘇州市の市街地の一角にある刺繍研究所を訪ねた時、「なるほど・・・」と頷く半面で、なんともいえない違和感を覚えたものだ。作業机を並べ、職場を共にする職人さんがすべて刺繍の裏側を覆面にしているのである。この研究所は私達のような観光客、しかも内外不特定多数の人たちに買い物を前提に見学を許しているのだから、当然のことながら、その道の専門家も虎視眈々と見に来るだろう。伝統の裏技をみすみす盗まれるようなヘマはしまい。


刺繍1



 伝統は守ってこそ伝統。特殊な技術や裏技は守り育ててこそ値打ちがある。そのこと自体は私のような盆暗でも分かる。でもここでは≪職場≫の同僚同士でさえ、その技術を教え合わない。両面刺繍の裏面でのテクニックを外部に漏らさないばかりか、親しい仕事上の仲間にも秘密だという。両面刺繍だから表から差した糸は裏で恐らく特殊なテクニックを施して、また表に返す。これが糸かと思うほど極細の糸を使っての気が遠くなるような連続作業なのだ。




 表側の作業を見る限り、≪気が遠くなる連続作業≫の匠の技を百歩譲って「へえ~」と驚き、賞賛する程度に収めたとしても、気懸かりなのは同時に行なっている裏面での作業。それぞれの職人さんたちが大きな布で覆い隠しているので、まさしく≪裏技≫は誰にも見えない。裏面で糸を返す時に施すテクニックは匠一人一人の固有の財産なのだろう。その技は単なる裏技ではなく、匠たちの修練がもたらす知恵の結集であることだけは容易に想像出来る。


刺繍展示2


 陶芸、彫刻、漆工芸、錬金、宝飾・・・。日本にも伝統工芸といわれるものはいっぱいある。むしろ、繊細な技術に長けた日本人だからこそ、世界的に見ても、その種類や、それに携わる匠の数は多いのだろう。しばしばテレビや雑誌に登場して、その人生を語る匠たち。そこには、それぞれの道を極めたり、極めつつある人達のなんとも表現の仕様がない風格と自信に満ちた顔がある。




 匠とは言わないまでも、おしなべて職人と言われる人達は「仕事は教わるものではなく盗むもの」と、よく言う。「盗む」という言葉がよくないとすれば、優れた技をいかにして自分のものにするかの貪欲さだ。「技を盗め」の反対語は「手取り足取り教える」。生産性を追い求めたり、何事においても忙しい現代社会にあっても、およそ匠とか職人と言われる人達は「手取り足取り」の教え方はしない。


刺繍2


 どんな仕事でもそうかも知れない。「手取り足取り」教わったとしても肝心の教わる側がそれへの意欲がなかったら結局は元の木阿弥。その逆に意欲ある者はその仕事や技術を「盗む」こともする。これも何の事はない。意欲がないものにいくら教えたって所詮はダメ。時間がゆったり流れていようが、いまいが匠や職人の技は技術や知識への貪欲さに源があるのだろう。「手取り足取り」の教育ママ、教育パパは増える一方。そこで無理やり教えたものは≪本物≫にはならない。いつの世も本物の技や知識は貪欲に盗むものかもしれない。




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おきてがみ
プロフィール

やまびこ

Author:やまびこ
 職場を離れた後は«農業もどき»で頑張っています。傍ら、人権擁護委員やロータリー、ユネスコなどの活動も。農業は«もどき»とはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定もします。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは、身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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