大根足と大根役者

大根2  


 「この大根め・・」

 大根の収穫をしながら、なかなか抜けない大根にちょっぴり腹が立って独り言を言ったらそばにいた女房が何を勘違いしたのか




 「大根とは何よ。お父さんの足なんかゴボウじゃない。まったく・・・」



 なにやら女房は自分の足のことをいわれたと思ったらしい。いい歳をしてそそっかしいのは今に始まったことではないが、それにしても面白い。確かに大根はずん胴で、女房の足によく似ている。




 真面目に怒っているのがまた面白くなって「これなんか、おまんにそっくりだよなあ」といったら、また怒っていた。この会話が聞こえたのか隣の畑で仕事をしていた老夫婦はこちらを向いて、軽く頭を下げ、ニコニコ笑っていた。


秋の空


 いい天気だ。小春日和とはこんな日のことを言うのだろう。



 「今日は暖かいですねえ」と声をかけたら、その老夫婦は帽子を取りながらこちらにやって来た。



 「立派な大根を作りましたね。これじゃあ百姓顔負けですよ」




 「お宅じゃあ、大根作らなかったですよねえ。これ持って行って、沢庵に漬けてみて下さいよ」



 このあたりは葡萄や桃、サクランボなどの果樹地帯だから本格的な農家は手のかかる野菜作りは、どちらかというと敬遠するのだ。大根をネコと呼ばれる一輪車に載せて女房に隣の家まで運ばせた。大喜びしてくれる老夫婦がまたうれしい。大根足と勘違いしてさっきまで怒っていた女房も愛想よくニコニコしていた。




 さてその大根だが、殺菌作用も持ち合わせていて、決してアタル心配のない野菜だそうだ。刺身のつまや、そのパックの下に大根の千切り?が敷いてあるのもそんな理由からだ。それが転じて生まれた言葉が「大根役者」当たらない、つまり、いつになっても人気が出ない役者のことを言うのである。女房が言う「大根足」は、その形容から誰とはなしに言うようになったのだろう。




大根


 大根作りには土地が深い火山灰土の地域が適しているのだそうだ。山梨県では八ヶ岳と向かい合う茅が岳山麓の北杜市明野町の「浅尾大根」が有名。真っ直ぐであることはともかく、皮が薄く、沢庵漬けにはうってつけ。味もいい。茅が岳はあの登山家であり、エッセイストでもあった深田久弥さんが亡くなった山としても知られている。




 大根は、「青首」という種類のように地上にも伸びるが、当然、地下に生長する野菜だ。だから土の浅いところは適さないのである。私の地域は粘土質で土地が浅いから大根が真っ直ぐ伸びずに曲がったり、二股になりやすい。抜くのに一苦労する。そればかりか、力を入れると途中からポキンと折れてしまうのである。でも商品として出荷するわけではないからかまわない。今年も大根足ならぬ、しなびた女房の足のような沢庵が食べられる。



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裸になった柿

庭から


 「お父さん、みんな採らないともったいないじゃないの」
 高い脚立の上に上って柿もぎをしている私を下から見上げていた女房が注意を促すように言った。



 「おまんは何にも知らんのだな。こうして木にいくつかの柿を残すのは、≪木守柿≫と言ってなあ・・・」



 柿の木の実をすべてを採らない理由(わけ)を説明してやったら「へえ~、そんなことあるんだ」と、この時ばかりは妙に従順な顔つきでうなずいた。よく考えてみれば、私のような田舎育ちの人間と違って、甲府の町に育った人間にそんな事が分かりっこない。脚立の上から独り言のように「木守柿」について話してやった。



 「木守柿」は「きまもりがき」とも「こもりがき」「こまもりがき」「きもりがき」とも読む。木になった柿をみんな採ってしまわずに、いくつか残しておく実のことを言うのである。だんだん寒くなって食べ物がなくなる小鳥のために餌として残してやれ、と子供の頃、近所の年寄りから教わったものだ。このほか、来年の豊作祈願の意味合いもあるとも言う。この風習は野鳥など自然への人間の優しいいたわりの心であり、素朴な祈りなのだ。



 「桃栗3年、柿8年、梅はスイスイ18年・・・」と言うが、柿は梅などと共にすぐには実を付けない。我が家の柿の木はもう何十年も経つ古木で、今年もたくさんの実を付けた。毎年の事だが、東京や埼玉に住む弟達や親しい知人に送ってやる。沢山ならせすぎると、どうしても小ぶりになってしまう。

 

 今年もすでに何度か吹いた木枯らしで、柿の木はすっかり葉っぱを落とし、脚立の上には橙色に膨らんだ柿をぶら下げている。木枯らしと共にやって来る霜を受けると、甘味を増して、いっそう美味しくなる。形の大小は見栄えだけの問題で、味にはそれほど関係ないのである。この柿は「富有」という品種だ。


柿


 柿にはそのまま食べられる甘柿と枯露柿などに加工しなければならない渋柿がある。それぞれ、さまざまな品種があるが、我が家の甘柿は、この富有柿御所柿ぐらい。かつては次郎柿とか江戸一柿などの品種もあったが、今はない。一方、渋柿もさまざまな品種がある。甲州百目、蜂屋、富士、平角無、西条・・・・。このうち、我が家にあるのは最も人気の甲州百目。今、女房が近所の人に教わりながら枯露柿を作っている最中だ。




 甘柿と渋柿の関係をご存知だろうか。甘柿は渋柿の突然変異だと言われている。わが国特産の品種である。ただ、この渋柿も熟すとだんだん渋が抜けて甘くなる。特に形も大きい甲州百目の≪ずくし≫はうまい。一部は枯露柿にせずに保存しておいて冬中、この≪ずくし≫として食べる。酔い覚ましには絶品だ。



 女房ではないが若い頃、この柿で「へえ~」と思ったことがある。山梨県の八ヶ岳山麓に小淵沢という町がある。標高が7~800mはあるだろう。ここでは「富有」も「次郎」も甘柿はみんな渋柿。甘くならないのである。標高と柿の甘い、渋いの関係をご存知?



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年下の訃報

 突然の訃報がショックだった。一隣家に住んでいて、区の役員を一緒に務めていた間柄で、ついこの間の役員会や市道の補修工事、防火貯水槽の泥上げ作業で一緒になったばかりだった。今思えば、ちょっと顔色がよくなかったかなあ、と思うくらいで、いつもと変わりなくにこやかに話し、元気に作業にも加わっていた。


風景


 享年62歳。私より四つも若い。それなりにショックだ。残された奥さんやまだ独身の息子さんも力を落としただろう。家族の話によれば、この人は大の医者嫌い。誰だって医者が好きなんて人はいないが、そんな半端なものではない。



 結果的には肺炎をこじらせたのが命取りになったのだが、この時も40度を超す高熱に震えをきたしながらも医者へ行こうとせず、近所の人に諭されて救急車で病院に運ばれたくらい。防火貯水槽の泥上げ作業で傷つけた手が化膿し、大きく膨れ上がった時も「こんなものすぐ治る」と言って家族の医者行きの勧めを拒んでいたという。



 体力が弱ったところで引いた風邪が引き金となって肺炎を併発、これが致命傷になってしまった。「家族や周りの話を聞いて早く医者に行っていたら・・・」。これこそ、後の祭りだ。同じ60台の人間とすれば、まだまだこれから、と思いたい。それだけに告別式は涙ながらのものとなった。



花


 この地方は10年ぐらい前まではどこも自宅葬だった。しかし、民間や広域行政、それにJAの葬儀場が次から次へとお目見えして、これに取って代わった。通夜、告別式と続く葬儀は隣組が何をさて置いても手伝い、運営するのだが、斎場葬になってからは、隣組がする仕事はほとんどなくなり、昔は帳場といわれた受付の仕事くらいのもの。斎場業者がほとんど全てを取り仕切ってくれる。




 ついこの間といっていい自宅葬の時まで脈々と続いてきた野辺の送りもなくなった。だから、それに伴う松明や提灯、五色の旗はもちろん、墓標も姿を消した。葬儀のスタイルは大きく様変わりした。いつの間にか葬儀の際の親族の座り方まで定着した。つまり、祭壇に向かって左側に女性、右側に男性といった具合である。どうしてこの不文律が出来たのか、私にはよく分からない。まあ、そんな事はどっちでもいい。



 山梨の場合、他県に比べて葬儀が派手で、丁寧だという。確かにそうだ。時々行くことがある東京や埼玉の場合、ほとんどの弔問客が通夜で弔問焼香を済ませ、翌日の告別式は親族が中心。親族が心静かに故人を送るケースが多いような気がした。続く略式の初七日法要も、もちろん内輪の色彩が強い。通夜を中心とした一般の弔問客も黒の式服(略式)ではなく、普段のスーツにネクタイを変えるだけ。合理的に見える。



 ところが、山梨では通夜と告別式がほとんど同じ事をするのである。一般の弔問客も同じように二度行って焼香をし、葬儀に続いて営んでしまう初七日法要も100人,150人は当たり前。多いケースでは200人,300人も珍しくない。通夜と葬儀の目で見た違いは僧侶の数ぐらいのものだ。隣人の葬儀に臨みながら、お葬式の変化をふと考えた。


菊

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サツマイモと焼酎

サツマイモ3


 「へえー、サツマイモの生産量日本一は千葉県か」
千葉の「(雑)学者」さんのブログを拝見しながら、新しい知識を頂いたような気がした。お恥ずかしい話だが、サツマイモというから、てっきり薩摩、つまり、その産地は鹿児島県だと思っていた。





 落花生の生産量が日本一ということは知っている。たまに行く外国旅行の帰りに成田空港の上空からの千葉を見おろす時、あっちこっちに目立つゴルフコースの間に間に広々と広がる田園や畑。その時期により、あれが落花生畑か、と勝手に思ったりすることがあるが、サツマイモ畑と思ったことは一度もない。落花生は粘土質より砂地の方がいいという。なんとなくのイメージだが、千葉には落花生がよく似合う。




 産地うんぬんはともかく、サツマイモは私にとって、というより私達の世代にとって、さまざまな思い出がある。戦後間もない子どもの頃、秋からこの時期のおやつといえば、このサツマイモ。時には弁当がサツマイモという子もいた。冬中はこのサツマイモを薄く切って干した≪切っ干し≫が子どもながらにうまかった。麦飯が当たり前で、白い米が珍しかった時代である。


干しいも


 時代は一変。今は観光土産になった≪おやき≫などと共にサツマイモも石焼芋として売り出したりすればちょっとした嗜好品。そこには生活の貧しさのような、いわゆる暗い影は微塵もない。もう30年ぐらい前になるが、東京支社勤務の東チョン時代に、宿舎のマンションへの帰り道、あの「石焼き芋~」の呼び声に、子どもの頃のあの味をオーバーラップして「おやじ、ひとつくれ」・・・。うまかった。

焼き芋


 そんな思い出を引きずったわけでもないが、今年はサトイモなどと共にサツマイモも作ってみた。収穫を一日延ばしにしていたら、それまでは青々としていた葉っぱの芋のツルは霜にやられて、見る影もなくベタベタ。もうこれ以上延ばすわけには行かないと、掘ってみたら、そこそこに芋は着いているのだが、いずれも小さい。女房は言う。



 「お父さん、これじゃあ、買って食べたほうが安いわねえ」

サツマイモ2


 「バカ言え」とは言ってみたものの、その通りだとも思った。このサツマイモ、ゴールデンウイーク真っ只中の5月3日、JAの即売所で70本一束700円の「太白」「金時」の苗二束を買って来て差したものだ。芋が大きくならなかった原因は自分でもおおよそ分かっている。ツルが繁茂する夏の時期、ツル返しを丹念にしなかったからだ。サツマイモは極めて逞しい野菜で、ツルのあっちこっちに根を張りながらグングン延びるので、ツル返しをしないと精力が分散、肝心の芋が大きくならないのである。


サツマイモ1



 そんな芋でも、自分が作ったものは愛着がある。額に汗しての芋掘り。その汗もちょっと休むとサッと冷える。畑にいても酒が恋しくなる。私は元来、日本酒党だが、サツマイモといえば焼酎。若い頃、記者クラブで一緒だった仲間に鹿児島出身の男がいて、里帰りする度に鹿児島の芋焼酎を持って来てくれた。西郷さんのような顔をしたこの友と一升瓶を脇に夜明かし。もちろん、今のように水割りではなかった。



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魅了するプロの話術

 日がどんどん短くなるから、晩酌の時間が早くなる。一杯やりながら6時台にやってくれる山梨放送やテレビ山梨のニュースを見た後、7時からのNHKニュースを見ていたら、今年の紅白歌合戦の司会者が決まったという自前のニュースを伝えていた。大晦日恒例のあの歌番組だ。なぜか私はあまり好きな番組ではないが、このニュースは今年も年末が近づいていることを否応なく実感させられた。

 
紅白歌合戦



 その総合司会役はNHKの松本和也アナウンサー。そういえば、先頃、静岡市で開いた国際ロータリー2620地区の地区大会で講演した松本さんは、自らが総合司会に選ばれることをほのめかせていた。そんなことはどっちでもいい。ここでお話したいのは彼の話っぷりだ。


松本アナ


 上手い。さすがにプロだ。「体験的コミュニケーション術」と題した1時間の講演は約1,500人の心を掴んで離さなかった。そういっては失礼だが、テレビ向きのイケメンでもなければ、特別のインパクトを持った風貌でもない。しかし、その話術が聴衆をどんどん話の中に引っ張り込んでいくのである。


ロータリー大会



 松本さんは若き日の自らの失敗例を引き合いに出しながら、自らが導き出した話術、コミュニケーション術を話した。松本さんはこう言う。




 「若い頃は番組の司会をする時、台本通り暗記した事をただ間違いないようにしゃべることに夢中だった。余裕はおろか、自分というものがないから、台本を一歩間違えると目の前にいるメーンゲストの名前すら忘れ、頭は真っ白。その時の失敗で自分の言葉でしゃべることの大切さを知った」





 プロとはすごい。素人の私達はこの話だけを聞けば「そんな事、当たり前じゃないか」と思ってしまうのだが、私達は例えば結婚式の祝辞などかしこまった挨拶であればあるほど自分が書いた≪台本≫通りに話そうとする。どこかでつまずいたらどうにもならなくなるのだ。いわゆる≪とちる≫というヤツだ。私なんか、若い頃、ある結婚式で祝辞の最中、緊張のあまり新郎、新婦の名前が出てこなくてマイクの前で立ち往生をした覚えがある。


マイク

 「言葉が命」と言われ、話術には自信があるはずの政治家だって、こんな失敗がある。まだ公職選挙法で立会演説の制度があった頃の話だが、ある大物政治家が演説中、カッとしたのか会場から飛んだヤジに乗っかってしまった。それがウンのつきの始まり。それまで理路整然と政策を訴えていた演説の論旨は、そこから一変、支離滅裂になってしまった。後で、俺としたことが・・・と頭をかいていた。しかし、一方では硬苦しい演説よりよかった、と言う有権者の声も。




 松本さんは過去の自らのビデオを検証しながら話す。素人とプロの違いはここだと思った。この日のビデオは講演のためだが、恐らくプロたちは、その度ごとに検証と反省を繰り返し、工夫に工夫を重ねているのだろう。アナウンサーは時間にもシビアな世界に住んでいる。この日も講演の終了時間に寸部の狂いもなかった。



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高原の下草刈

 一面に黄色く色づくクヌギやミズナラ、その間に間に真っ赤に燃えるナナカマドやウルシ。秩父多摩甲斐国立公園の一角にある乙女高原から見渡す紅葉は見事だった。杉などの常緑樹がその紅葉をいっそう引き立たせていた。甲武信岳、奥千丈岳、鶏冠山・・・。三角点に立って後ろを振り向けば、五合目から上を雪化粧した富士山が前衛の山を従え、稜線を引いて雄大にそびえる。空は限りなく青かった。


乙女高原  


 この日の乙女高原行きは紅葉狩りなんかではない。高原の下草刈のためだ。標高1,700mの乙女高原は全国でも有数と言っていい野草の宝庫。春にはサクラスミレやツツジなどが一斉に花開き、夏を迎えるとキンバイソウをはじめ、100種類を超す花々が高原を彩る。まさに広大なお花畑だ。秋には控えめながらも、あっちこっちに、あの紫のリンドウが・・・。いずれの季節のお花畑にも周囲の白樺かよく似合う。


リンドウ


キンバイソウ


 下草刈はこうした高原の野草を守り、後世に伝えよう、と「乙女高原ファンクラブ」の呼び掛けで始まったものだ。ファンクラブのメンバーは同高原にやって来て見事なお花畑や自然に惚れ込んだ文字通りファンが集まって作ったもので、地元山梨はもちろん、東京や千葉、神奈川、埼玉、茨城など関東近県に広がる。週末、ドライブがてら家族連れでやって来るファンも多い。


 

 「どんな草原も放って置けば必ず森になる」




 数年前、山梨ロータリークラブの例会に招かれてゲスト卓話をした乙女高原ファンクラブの代表世話人・上原彰さんはこんなことを言った。森になるということは、言うまでもなく、日本で一番大きなスミレの花といわれるサクラスミレなどこの高原の貴重な野草が絶滅することを意味する。



スミレ


 毎年、11月23日(勤労感謝の日)の下草刈りと5月中旬の遊歩道作りは欠かさない。今年も200人を超すボランティアが集まった。多い年には300人近い人が集まる時もある。みんな手弁当で、刈払い機と呼ばれる草刈機などを持ってやって来る。錦織り成す山々、と言っても高原はもう完全に冬。吐く息は白く、冷たい風が頬を刺す。


草刈2


 午前9時。赤いトタン、丸太造りのロッジ前庭での開会式の後、200人を超すボランテアは一斉に高原に散って作業開始。一面に生い茂ったカヤを刈り、あっちこっちで大きくなりつつあるブッシュを刈り取るのである。山梨ロータリークラブからは会長、副会長以下11人が参加した。


草刈
 

 一帯は、かつてはスキー場だった所。その面積は760haにも及ぶという。全国的に高原のお花畑は冬のスキー場の跡に多い。長野県の車山高原スキー場のニッコウキスゲもその一つ。放って置くとブッシュが育ってスキー場の体を成さなくなるから、雪が降る前に下草を刈るのである。原理はみな同じだ。




 大勢の力とはすごいものだ。作業開始から3時間。広大な高原は綺麗になった。スロープになって広がる斜面を眺めながら、土曜日の午後、カバンを放り投げ、手作りのスキー板を担いでバスに乗り、麓から3時間も歩いてこのスキー場に来た子どもの頃を目に浮かべた。ついこの間のような気がするが、50年以上も前だ。この高原は毎夏、ユネスコの国際子どもキャンプでお世話になる。思い入れの深い所でもある。




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俺は粗大ゴミ?

 もう年末が近いのか。地域防災無線から流れる「粗大ゴミ回収のお知らせ」のアナウンスを聞いて、そんなことを思った。私達の地域の場合、粗大ゴミは通常のごみ収集とは別に、年に数回、日時を指定して回収している。年末が中心だ。有料(テレビや冷蔵庫などの電化製品)と無料があって、業者を巻き込んだ大掛かりな回収である。


ゴミ置き場


 この地区は旧村の岩手村(昭和の合併で山梨市に)という所で、今の世帯数は500戸ほどのこじんまりした地域である。回収の指定場所は、この時期は休眠状態に入っているJAの果実共選所前の広場だ。年末にはちょっと早いようだが、市内を一巡するには今から始めないと間に合わないのだろう。



 「粗大ゴミの回収だそうよ。お父さんも行くんでしょう」



 アナウンスを聞いていた女房がかる口を叩いた。


 「おい、おい、俺は粗大ゴミかよ」


 「冗談よ、冗談。お父さんが粗大ゴミであるわけないでしょう」



 女房はちょっと言い過ぎたと思ったのか、ニヤニヤしながら慌てて打ち消した。でも、よく考えてみれば今の俺は女房にとって粗大ゴミみたいなものかも知れない。風が吹いても嵐が来ても毎朝、決まった時間に出勤し、月末にはきちんと給料を運んできた数年前までと違って、今は、毎日が日曜日。時に、やぶせったい存在に違いない。


family.jpg


 三度の食事だって作らなければならないし、箸の上げ下ろしまでとは言わないまでも、いなければ聞かなくてもいい小言だって聴かなければならない。ナスやキユウリ、白菜や大根、サツマイモやサトイモ、そんなものを作る百姓の真似事だって、ほとんど女房も一緒。今はこまごました家事を考えれば一日の仕事量は女房の方が多いのかも知れない。




 人間とは、夫婦とは面白いものだ。毎日、朝から晩まで忙しく仕事をしていた頃は、少なくとも≪粗大ゴミ≫などという言葉を口にしなかった。そこには無意識のうちにも給料という名の生活費を稼いで来てくれる≪一家の主(あるじ)≫としての受け止め方があったのだろう。「のどもと過ぎれば・・・」。先人はうまいことを言ったものだ。給料の運び屋を辞めて3年も経つと、女房たちはいつの間にかその≪ありがたさ≫を忘れてしまう。

妻

 「お前は今、誰のおかげで飯を食っていると思っているんだ」
時々、女房の言葉の節々が妙に引っかかって、冗談とも本気ともつかない、こんなことを言うことがある。世の女房族のみなさんには案外分からないかも知れないが、男には「沽券(こけん)」というものがあるのだ。


夫

 サラリーマン時代からそうだが、私は、家事は一切、女房に任せている。その代わり給料は全部女房に渡して来た。それをどう使おうと口を挟まないことにしている。今は銀行振り込みになったが、給料袋の時代もずっと丸投げした。先日の「振り込め詐欺」についてのブログ記事で、私は被害者にならない事を前提に人ごとのように書いたのはそのためだ。お金と言うお金は全て女房任せ。騙されても振り込みようがないのだ。



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芋茎(ずいき)と木枯らし

 これが木枯らしというのだろうか。今日の甲府盆地は朝から冷たい風が吹いた。一番霜に遭ったのか、トウノイモのツル(茎)もひと頃の元気をなくした。毛糸の帽子を冠って畑に出たが、冷たい風が頬を刺す。庭先の御所柿も、その冷たい風に吹かれて、葉っぱをすっかり落とし、裸になった木に黄色い実だけをぶら下げている。


ha.jpg


 「夕陽の丘のふもとゆく バスの車掌の襟ぼくろ 別れた人に生き写し・・・」



 ご存知の方ご存知、昭和30年代の後半、石原裕次郎と朝丘ルリ子が唄った「夕陽の丘」の歌い出しである。その3番はこんな歌詞だ。



 「真菰の葦は風に揺れ 落ち葉くるくる水に舞う この世の秋の哀れさを しみじみ胸にバスは行く」



 この歌の舞台は、どこかのひなびた湖の畔(ほとり)だろう。私が住む農村地帯のスチュエーションとは違うが、季節はちょうど今頃。落ち葉が風に舞う光景は全く同じだ。一枚、二枚とどんどん落ちていく柿の葉はカラコロと音を立てて風に舞うのである。


落ち葉



 今日の風が春一番ならぬ木枯らし一番かどうかは分からないが、季節は本格的な 冬へとまっしぐらに進んでいることは間違いない。我が家も冬支度へやることはいっぱいだ。ロータリークラブの地区大会で浜松へ行ったり、地区のグランドゴルフ大会など、出掛けることが多く、枯露柿作りの柿もぎもやりかけ。トウノイモやサトイモ、サツマイモも掘らなければならない。特に、トウノイモは霜に当てたら肝心のツルが駄目になってしまう。


サトイモ



 トウノイモとサトイモは掘り出してみればその違いが分かるが、外観ではほとんど区別がつかない。答えをお教えしよう。簡単な見分け方は、ツル、つまり、大きな葉っぱを一つだけつけた茎が赤いのがトウノイモ青いもがサトイモである。芋はサトイモがたくさんの小芋をつけるのに対して、トウノイモは親芋だけが大きく、小芋は少ない。トウノイモの親芋はもちろん食べられるが、どちらかと言うと大味だ。


芋のつる  



 この二つは作り手のそもそもの狙いが違うのである。言うまでもなく、サトイモは芋を食べることが主眼。これに対して、トウノイモはむしろ、ツルの方を食べることに主眼を置いているのである。同じようなツルだが、サトイモのツルは食べない。




 トウノイモのツルはどうして食べるの?とお思いの方もお出でだろうが、あなたも食べたことがある筈だ。巻き寿司の芯に使うあれだ。と言っても、最近はカンピョウが多く、滅多にお目にかからない。味はピカイチだが、カンピョウのように量産が出来ないからだろう。


芋の弦2


 芋茎(ずいき)ともいう。肥後芋茎が有名だ。「随喜の涙」という言葉があるが、これとは関係ない。しかし、意味深に結びつきそうな言葉だ。いずれにしてもここで詳しく説明するわけにもいくまい。八百屋さんではなく薬局で売っている商品だ。



 刈り取ったトウノイモのツルは皮を剥いて天日干しにし、保存するが、寿司の芯ばかりでなく煮物にしてもいい。酒のつまみには絶品だ。明日はそのツル剥きをする。



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ロータリアンとカニ

 浜名湖と言えばやっぱりうなぎ。潮干狩りも有名だ。娘がまだ小さいころ仲間の家族と潮干狩りに行って、アサリをいっぱい獲った思い出がある。しかし、カニが浜名湖の名産とは知らなかった。


カニ1


 このカニは学名「ノコギリガザミ」というのだそうで、一般には「胴満蟹」の名で浜名湖名産の土産になっているという。私はカニ大好き人間。越前ガニ、タラバガニ・・・。カニには目がない。そんなことを知ってか、知らずか、沢山の胴満蟹が届いた。女房の学生時代の友達ご夫妻が手土産に浜松から持って来てくれたものだ。



 発砲スチロールの大きな箱を開けると、25~6cmはあろう15匹前後の胴満蟹がガサゴソと動いていた。みんな黒っぽい緑色で、グロテスクと思えるほど。不気味にも見えた。いずれも両方のはさみを紐で縛られている。ご主人は私と八つ違いの74歳。浜松で大きな製紙会社を営んでいた。気さくな方で、その調理方法まで説明してくれた。


   カニ3       カニ4


 それによると、活きたカニは茹でる前に、口の部分に金串をさして、死ぬまで少し待つのがコツだそうだ。活きたままでボイルすると手や足がばらばらになってしまうのだと言う。「なるほど」。石川五右衛門ばかりではない。活きたまま茹でられたらカニだってたまりっこない。暴れるから手や足が取れてしまうに決まっている。


カニ2


 早速、女房に茹でさせた。黒っぽい緑色の胴満蟹は真っ赤になった。「福井にゴルフに行った時、酒好きのあなたに買ってきた」という日本酒を酌み交わしながら話がはずんだ。


カニゆでた!  


 「私もお酒は大好き。だけど車だから・・・。」


 「今日はここに泊まって、明日、帰ればいいじゃない」



 「そうしたいんだけど、明日はロータリークラブの地区大会(2620地区)で静岡市に行かなければいけんのですよ」


 「あなたも ロータリアン?私も明日はそこに行くんですよ」



 二人はそこで、また意気投合。国際ロータリー2620地区静岡と山梨両県で構成されている。現在、81のクラブがあって両県が交互にホストになって地区大会を開き、同地区のロータリアンが交流しているのだ。ガバナーも両県が交代で出すことになっていて、次々年度(2010年7月~2011年6月)は、このご主人が所属する浜松ロータリークラブからガバナーが誕生する。




 明けて翌日、山梨ロータリークラブのメンバーとともに、このご主人との再会をも楽しみにバスで静岡市の「ホテルセンチュリー静岡」に向かった。山梨からはトイレタイムを入れてもざっと3時間の距離だ。途中は東名高速道路を走る。午前6時に出発、9時からの受付に十分間に合った。


ロータリー大会2  


 会場となったホテルのホールは約1,500人のロータリアンで埋まった。大会はガバナーの点鐘で開幕、開会行事の後、委員会報告や表彰、記念講演、各種のフォーラムや討論会など盛り沢山のプログラムが夕方までつづくのである。カニのロータリアンはどこに・・。


ロータリー大会1


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振り込め詐欺にご用心

 「お母さん、振り込め詐欺になんか引っかかるなよな」
 「私なんか、どんな電話がかかってきたって、騙されるようなへまはしませんよ」
 「バカ言え、そういうヤツがすぐ引っかかるんだよ。娘やお袋でも引き合いに仕掛けられたら一発さ」


ATM2


 地域防災無線で今日も繰り返される振り込め詐欺の被害情報と注意を呼びかけるアナウンスに、女房と交わした会話である。女房は最後にはこうだ。



 「お父さん、大丈夫、大丈夫。うちには何百万ものお金をポンと振り込むほどのお金、ないもん」



 これには一本とられた。バカな夫婦のこんなやり取りはともかく、≪振り込め詐欺に注意≫のアナウンスはこのところ毎日である。



 「山梨市役所と日下部警察署から振り込め詐欺に注意のお知らせをいたします。昨日、山梨市内の70歳代の女性が振り込め詐欺の被害に遭いました。山梨市の職員を名乗る男から電話があり 『 後ほど社会保険庁からも連絡があると思うが、お宅は社会保険料の未払いがある。連絡があり次第お金を振り込んでください 』 と言われ、この女性はATMから振り込んでしまいました。市役所はこのような電話はいたしません。もしこんな電話があっても絶対に振込みをせず、市役所か警察にご連絡、ご相談ください」


ATM4



 防災無線については前にもこのブログで書いたが、こうした注意情報は各地に設けられた地域基地局から市内全域に一斉に流れる仕組みである。振り込め詐欺の手口は、保険料の未払いや子ども、孫の交通事故を装ったものなどさまざま。市役所や県庁、警察などを言葉の上で巧みに絡ませて騙すもので、ターゲットはお年寄りや主婦。1万数千世帯ぐらいの山梨市内で毎日、誰かどうか被害になっている勘定だ。


 


 犯人は東京なのか大阪なのか分からないが、日本のどこかで電話を使って大量の仕掛けをしているのだろう。私はこうした騙しの電話に出っくわしたことはないが、言葉は極めて巧みなのだろう。皆がみんな「私は絶対、引っかからない」と言いながら、巧みな言葉に騙されてしまうのである。


ATM1


 被害の連続にたまりかねたのか今日はこんなアナウンスも流された。




 「市老人クラブ連合会は11月19日、地区公民館で、悪徳商法予防講習会を開きます。お年寄りや主婦の皆さんのご出席を・・・」



 市役所や警察が老人クラブとタイアップして地域ごとに振り込め詐欺予防の出前講座を計画したのだ。毎日のように出る被害から類推すれば、ものすごい数の騙し電話がかかっていることは容易に想像できる。


ATM3


 「私だけは絶対騙されない」。そんなあなただって引っかかるかも。普段、亭主の言葉なんかに敏感に反応しない女房も娘のことでも引き合いに出されれば・・・。石川五右衛門ではないが「世に盗人の種は尽きまじ」とはよく言ったものだ。悪いヤツは今日も・・・。


お札


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履き違えた?動物愛護

猪親子

 17日付の私のブログ「招かれざる客・猪」に大阪の「たーぼのはは」さんからこんなコメントを頂いた。



 「関西でも芦屋を中心にイノシシの被害は年々ひどくなっています。私も(付き添って行った)子供会のハイキング中にイノシシに遭遇したことがあります。みんな子どもを守るために 『目を合わせてはいけません』 と言っていましたが、なんと、そのイノシシに餌を投げてやるおばちゃんたちが大勢いたのには驚きました。しかも 『かわいい』 と言うのです。もしこちらに突進してきたらどうしようか、と気が気ではありませんでした。(中略)餌を与えてはいけません。(後略)」



イノシシ1


 岐阜の風小僧さんからはこんなコメントも。




 「私が住む岐阜ではイノシシと猿です。(中略)山裾に高圧線を張るのですが、相手の方が・・・(中略)自己防衛のため、いろいろの策を練るのですが、敵もさるもの。 『山に食いもんがねえから下りてくるんさ』 『あっちもこっちも白菜なんか全部駄目にされればな』 。そんな会話がたびたびです」



猿の親子



 招からざる客であるイノシシの出没と、それがもたらす被害は私達の地域だけではなさそうだ。イノシシばかりではない。鹿。彼らが人間にもたらす被害は全国では甚大だろう。農作物への被害ばかりではなく、人命を脅かすケースだって出ている。その背景には野生動物に対する人間の安易な見方や振る舞い、日本人の履き違えた動物愛護思想がありそう。




 行楽のドライブ中、峠の道などでサルの群れなどに出っくわすことがある。たいていの家族連れは「あっ、猿がいる」とばかり車を停めて、次にとる行動は餌を与えることだ。バナナ、みかん、りんご。親も子どもも大喜び。猿だって喜んでいるに違いない。猿も、いったん、この味を覚えたらたまるまい。山の中で、少しばかりの餌を探し回ることなんかあほらしくなるだろう。



サル    寝てるサル


 「一方で、動物愛護を美徳のように言いながら、こんなあほらしいことをしているのは日本人だけ」と厳しい指摘をする人もいる。もう数年前だが、アメリカのグランドキャニオンに行った時のことだ。その国定公園で見かけた看板にはこんな事が書かれていた。しかも日本語でだ。



 「野生動物に絶対餌を与えないでください」




 
アメリカ人ガイドは、これを次のように説明してくれた。



 「野生の動物が自ら餌を取ることを忘れたらやがては死ぬことしかないのです。野生動物に与えられた宿命は生存競争。人間の一時の思いつきの愛情で餌を与えたら、結果的にはその動物を殺すことになるのです。日本人はそのことを知っていないのでは・・・」



 
ひと頃の教条的ともいえる動物愛護思想はちょっと影を潜めたものの≪自分勝手≫で動物をかわいがっている人たちはいっぱい?その一方で被害に泣く日本人もいっぱい。



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招かれざる客・猪

「今日、畑に行ったら豪いヤツに行き会っちまったよ」
 「何に行き会ったでえ」
  猪だよ。猪。でっけえヤツだった。俺の顔を見たら逃げて行っちまったけどねえ」

猪1  えぇ汗


 回覧板を持って来ながら、ひとっ話していった近所の親爺さんとの茶飲み話である。たわいもなくと言うか、事も無げに、この親爺さんは言うが、実際は農家とって猪の出没頭痛の種なのだ。




 周りのぶどう園はだんだん葉っぱを落とし、春先から秋の収穫期まで忙しい日々を送っていた果樹農家もこの時期はちょっと一服する時期だ。肥料掛けを終えて、剪定作業に入るまではしばらく間がある。野や山の木々も紅葉を深める一方で、早いものは葉っぱを落とし始める。猪だって餌を求めなければならないので、山ばかりにいるわけにもいかない。山路や里に向かって降りてくるのだ。


猪2


 猪に出っくわしたと言う親父さんの家は、岩手山から延びる三角州のような大きな丘陵のすぐ下にある。私の家からは2~300mの距離だ。親爺さんが猪に出っくわしたのはそこから100m足らずの所。この一帯は、かつては、麦やモロコシ、サツマイモ、さらには養蚕用の桑畑だった。




 ところが米麦や養蚕が衰退して、果樹へと転換、今はサクランボの産地化が急ピッチで進んでいる。サクランボは主にハウス栽培で、小高い山路は一面と言っていいほどハウスの白いビニールで覆われている。もちろんその間に間に野菜畑や柿畑が点在する。

猪親子


 親爺さんによれば、猪に出っくわすのは今回ばかりではなく、たびたびだ。秩父山塊からこの地域の山にかけて猪が急激に増えたのはこの10年ぐらいの間だそうで、その理由を聞いて「へえー」と、驚いた。猪の天敵は狐。猪と言ってもあのでっかいヤツではなく、子どもの「うりぼう」。狐はこの小さいうりぼうを隙きあらばと狙い、食べてしまうから猪の数は自然に抑えられた。

うりぼう  

 ところが、最近、この一帯の狐が急激に減っているのだそうだ。減っている原因は定かではないが、狐の間に病気が流行?したためだという。親爺さんはこうも言う。


キツネ



 「最近、野良に行っても狐にほとんどと言っていいほど出会わなくなった。時々出会うのは野垂れ死にしている狐ばかりだよ。そのはっきりした原因は分からないが、何らかの病気であることは間違いない。伝染病かも知れない。とにかく猪はだんだん増えていて、畑ばかりでなく、家の軒先まで来たことがある」


house.jpg   イノシシ    きつね   狐



 猪は作物を荒らすばかりでなく、畑のあっちこっちをほじくり返す。ミミズなどを食べるためだという。こんなことを書くと「やまびこさんは、そんな山の中に住んでいるの?」とお思いの方がおいででしょうが、どこにでもあるのどかな農村地帯である。もう何年も前になるが、甲府市の中心街に猪が出没、デパートに飛び込んで大騒ぎしたことがある。これは猟師の追い方が悪く、山とは逆の里に追い出してしまったのだそうだ。




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お祭りと人権啓発

 身近に子供や孫がいないと小さな子供たちの遊びも日常も分からないことを痛いほど知らされた。当たり前といえば当たり前だが、ちょっぴりショックだった。私の知識では仮面ライダーや怪獣達としか言いようがないのだが、特設ステージで次々と繰り広げるアクションショーに若いお父さんやお母さんに連れられてやって来た子供たちは大喜び


ショー   


 子供たちは入り乱れて登場するショーマンをみんな知っていて、拍手喝さい。ステージから投げかけて来るトークにも可愛らしい声で一斉に答えるのである。幼い子供を抱いているお母さん、客席の後ろで我が子を肩車しているお父さんも、みんな子供たちと一心同体だ。子供たちと一緒になって楽しんでいる。


観客1  ショー2


 つい先日の日曜日にJR中央線山梨市駅のすぐ近くの広場で開かれた祭りのひとコマである。この祭りは同駅前商店街の若手経営者達が、商店街の活性化を図ろうと開いたもので、祭りのネーミングも「いい駅前どっと混む祭り」。0,3ヘクタールほどの広場には特設のステージのほか、祭りには欠かせない屋台が広場を囲んだ。



屋台1  野菜


 屋台はテントだ。祭りの定番であるおでんや焼き鳥、ほっとドック、綿菓子を始め、白菜や大根など季節の野菜も。野菜は市内の農家が自らの軽トラックで持ち込んだものだ。まさに採りたて。さらに、衣類や茶器など家庭用品のフリーマーケットも。特設ステージの脇には空気で膨らませたビニール製の大型遊具が設けられていた。


    遊具



 祭りは手作り。若い商店主達は、夜な夜な準備会を重ねながら、この日に漕ぎ着けた事は容易に想像できる。開会式では実行委員長の挨拶ばかりでなく、市長や区長をも巻き込んで≪地域の祭り≫としての性格もアピール。そろいの法被姿の商店主達は終始裏方で、お客さんたちへの気配りに余念がなかった。


会場


 この祭りに≪花を添えた≫のが人権擁護委員会のメンバー達。便乗させて頂いたと言った方がいい。≪花を添えた≫と言ったのは、祭りに集まった人たちに「人権の花」を配布させて頂いたからだ。12月4日から始まる人権擁護週間を前にした人権の啓発活動の一環行事。こちらも黄色い法被姿である。



 山梨市内で法務大臣から委嘱を受けた人権擁護委員は14人紅白の葉牡丹やジュリアンの鉢500鉢1,000個のストラップを配って人権擁護の大切さを訴えた。祭りを楽しみ、何事もなかったように過ぎていく日々の中にも、人権侵害事案は決して少なくない。社会問題にもなっている子供たちのいじめや都市化の人間疎外がもたらす近隣トラブル、果てはDV(ドメスチィック・バイオレンス)など、そのケースはさまざまだ。


花を配る


 隔月で地域ごとに開かれる特設人権相談、甲府地方法務局で毎日、同委員が交代で開いている常設人権相談子ども110番への相談者は年々増えている。今年も子どもから大人までを対象に作文や標語を募集して、その意識の高揚を目指しているのだが・・・。子どもを囲んで一家団欒、祭りを楽しむような毎日が欲しい。そう願わない親は、子供はいないはずなのに・・・。


肩車


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枯露柿作り

柿2


 甲府盆地もどんどん冷え込んできた。初冬の風物詩でもある枯露柿作りが始まった。初夏のサクランボから始まって、桃、葡萄と息つく間もなく、忙しくしていた果樹農家は10月中旬からちょっと一服、この冷え込みを待って、枯露柿作りを始めるのである。枯露柿作りは気温の冷え込みが、その成否の第一のポイント。なぜかって? 暖かいと皮を剥いたばかりの生柿がカビてしまうからだ。


柿1

 

 峡東地方と呼ばれるこの地方の中でも甲州市の松里地区を中心とした一帯は、全国的にも有名な枯露柿の産地だ。毎年、この時期になると新聞やテレビで枯露柿作りの様子が紹介されるから、ご存知の方もいらっしゃるだろう。農家の軒先には特別に設けられた棚に、剥いたばかりの柿が簾のように、いっぱい吊るされる。圧巻ともいえる黄色い柿のカーテンは、まさに、この地方の秋の風物詩である。


柿5


 この地域が古くから枯露柿の産地として君臨しているのにはそれなりの訳がある。立地から来る気象条件であることは間違いない。東側に御坂山塊、北側にそれから連なる秩父山塊、西側にその延長線上にある岩手山八幡山がある。そのど真ん中を一級河川の笛吹川が流れている。






 袋のようになった山と、その中央を流れる川枯露柿作りに適した条件を生み出しているのだ。つまり、川と山がこの時期、剥いたばかりの生柿を乾燥させるのにうってつけの気流を作ってくれるのだという。ただ、その気流も暖冬には勝てない。数年前、この暖冬で枯露柿農家は大きな被害を受けた。剥いて間もない生柿がカビてしまったのだ。いつまでも冷え込まない気象に業を煮やした農家は電動の扇風機で風を送るなど躍起の策を取ったのだが焼け石に水。気象には勝てなかった。





 我が家のある岩手地区は枯露柿の一大ブランドを持つ松里地区と笛吹川を挟んで西側で、いわば目と鼻の先。松里ブランドにはかなわないだろうが、同じ気象条件にあって立派な枯露柿の産地だ。11月の声とともに農家は柿剥きにおおわらわ。柿はもいだ後、3~4日寝かせてから剥くのがコツ。二個ずつ簾のように吊るす前に硫黄で薫淨する。殺菌効果とともに仕上がりの色をよくするためだ。煮え湯に10秒ぐらい浸けてもいい。その方法はともかく、今、剥いている柿はクリスマス、お正月には贈答品として市場に出回るのである。


柿3  柿4  


 枯露柿用の柿は甲州百目、大和、蜂屋などだが、この地方の主流は何といっても甲州百目。我が家でも女房が柿剥きを始めた。もちろん、出荷などという大それた事が出来るはずがないから、お楽しみと親しい人に差し上げる程度のものである。今年は2回ほど消毒をしたせいもあって、10本足らずだが、甲州百目の木に200個ぐらいの大きな実を付けた。



 「どうせなら、もっと吊るせし」



 慣れない手つきの女房と二人を見た近所の人が「硫黄薫淨して来た」という100個近くの甲州百目を持って来てくれた。我が家の≪柿の簾≫も昨年、一昨年より賑やかになりそうだ。簾のように吊るす竹竿も甲州市の知人がわざわざ運んでくれた。ありがたい。





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落花生の収穫

 「お父さん落ちないでくださいよ」
8段ある脚立でも高い所は手が届かない百日紅の木によじ登って、枝を切り落としていたら、下から女房が心配そうに声をかけてきた。




 百日紅は幹の形状がすべすべしているからか、「さるすべり」とも言う。パソコンで「さるすべり」と打って、変換キーを叩くと「百日紅」と出てくるので「百日紅」を「さるすべり」と読ませるのかも知れない。



 とにかく、女房が言うように「さるすべり」の木から落ちたのでは洒落にもならない。「バカ、このくらいの事、大丈夫さ」と、言ってはみたものの内心は、やっぱり怖い。このくらいのことは、若いときなら平気だっただろうに・・・。足腰とバランス感覚は確実に弱くなっている。やはり歳はウソを言わない。



 沢山の枝を切り落としてみると、なにか寒々しく、冬を実感する。やはり葉を落とした近くの梅の大木も、だらしなく伸びた徒長枝を切り落としたいのだが、こちらは高すぎて駄目。あきらめて野菜畑の落花生を掘ることにした。こちらも既に葉っぱをガラガラに枯らし、かつての勢いは見る影もない。


落花生2


 今年の落花生の収穫にはちょっとした思い入れがある。だいぶ前になるが、このブログで落花生について書いた時、北海道の「nocs」さんからこんなコメントを頂いたからだ。


 「(前略)収穫の季節ですね。収穫の写真(中略)、特に落花生がどのように実っているのか見た事がないので、興味津々です」


 「nocs」さんお待たせしました。落花生の写真をお届けします。写真があまり上手ではありませんので、ちょっと分かりにくいかも知れませんが、落花生は、その実を根に付けるのではありません。以前にも書きましたように、根ではなく、花から伸びたツルの先に付くのです。


落花生1  


 「落花生」とは、うまい字を充てたものです。その字の通り落花生は「落ちた花に生まれる」のです。春先に種を蒔き、青々と葉が茂る6~7月を過ぎて7月下旬から8月、黄色い花をいっぱい付けます。ここからがまさに感動的。いくつもの黄色い花は一本のツルを従えて徐々に下に下り、やがて土に潜るのです。その花が殻の中に、あのピーナッツといわれる二つの種を宿すわけです。落ちた先に盛り土がなければ空中ブランコです。



 因みに春先、種を蒔くときには殻のまま蒔いてはいけません。二つずつ入っている殻の中から実を取り出して3粒ぐらいづつ、およそ30cm間隔で蒔きます。来年の事などちょっと気の早い話しをしましたが、収穫した落花生は土をよく洗い落とした後、天日干ししてから保存します。食べ方はフライパンで煎ってもいいし、茹でてもいいと思います。


落花生3



 カラカラに枯れた葉っぱは私の場合、やはり葉を枯らしたウドの上に載せて薄く土を掛けておきます。あの柔らかいウドを作るには籾殻がいいのですが、米作農家が減った今では籾殻が手に入りません。「nocs」さん、お分かりでしょうか。


落花生4


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法被と消防協力隊

 法被。さて、皆さん方は、この二文字の言葉から一体何を連想されるでしょうか。祭り商店街の大売出し各種のイベントさまざまな啓発活動消防団交通安全協会、防犯協会。伝統的な木遣り保存会の見事なあの節回しを思い浮かべる人もいるだろう。なんとなく古風なイメージを持った着物のような気もするが、今も、あっちこっちで生きている。もちろん、その性格によって、全体の色やデザインは異なる。でも、形そのものは少しも代わっていないのである。


法被1   法被2


 我が家にも一着の法被がある。作ったばかりの真新しい法被だ。胸から両側の縦に「岩手分団」「紺屋区消防協力隊」の文字が黒地に白で染め抜かれている。背中には県名「山梨」をあしらった、おなじみの消防団の法被である。違うのは一方の胸から下に染め抜かれた「・・・消防協力隊」の文字だけだ。



 「消防協力隊」はその名の通り消防団への協力部隊である。この4月に発足した。その背景や理由はおおよそお分かりになるだろう。私達の地区の消防団も、ずっと昔から若い人たちの手によって引き継がれてきた。ひとたび火事が起きれば消火の先頭に立ち、地域防災の旗手としての役割を果たしてきた。


消防1


 しかし、その消防団がやせ細る一方。この地域ばかりではなく、世に言う少子化現象を反映、それを担う若者達が減少しているからだ。それに、農業後継者であるはずの若者達の農業離れが拍車をかけた。



 「このままでは万一の場合、地域を守ることは出来ない」



 誰からともなく、そんな声が上がった。そこで登場したのがこの消防協力隊である。いわゆる自主防災組織。消防団OBはもちろん、日中、地元にいることが可能な75歳までの人たち35人余りで編成した。区長代理でもある私が隊長役でもある本部長を仰せつかった。

消防3


 各組長らで本部を構成する一方、機械、水利、交通、筒口ホースの各係りを設けた。本部は部隊の司令塔、機械係はポンプ車、筒口ホース係は最先端での消火作業を担当する。交通係は万一の場合の交通整理だ。水利の確保も含めて日ごろの備えが必要。このため、消防ポンプ車の整備を担当する班も作った。全体を6つの班に分け、ポンプ車の点検整備はもちろん、班ごとに月代わりでポンプ操法の訓練もしている。全員がポンプ車を操れなければ万一の場合、役に立たない。備えあれば憂い無しである。

消防2


 消防ポンプ車の操法訓練は午後6時半からと決めている。夏の時期ならともかく、冬の時期だと真っ暗だ。仕事を終えた時間ということもあるが、実戦に備えるためにはむしろ夜の方がいい。もちろん、指導役は消防団。みんな真剣だ。



 自治体消防はどの地域にもある。しかし、それだけに任せているわけにもいくまい。都市とか農村を問わず、それなりの自主防災組織は欠かせない。特に、農村の場合、消防団への依存度は大きい。その消防団が少子化のあおりを食っている今、全国どの地域でも人事ではないはずである。ただ、実戦の法被は着ないにこしたことはない。



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「花クイズ」のその後

 全問正解者はいませんでした。と言ってもクイズを投げかけた私も全部分からないのですが、全問に答えた方がいなかったためです。11月1日付の私のブログ「花クイズ」の回答者です。そこで、参考のために私の分かる範囲でご説明させて頂きます。



 まず、お分かりになった方が多かったのは6番のユリ、3番の朝顔、5番と12番の薔薇、21番の。ポピュラーだからでしょう。ただ、薔薇と菊の種類までは誰も答えていませんでした。実は、私にも分かりません。

6  3  12  21


 一方、どなたも分からなかったのは8番と16番。


【8】8-1  8
 


 8番は、実はユリの種をいっぱいはらんだ鞘なのです。花びらを落としたユリは、その後に鞘状になって沢山の種を宿し、成熟を待つのです。鞘は、もちろん花の数だけ出来ますが、そこに、いっぱい内蔵された種子は平たく、1㎝にも満たない小さなものです。写真は高さ2m以上のところで実を結ぶ鞘をアップで撮っていますので、少々グロテスクですね。ユリの背丈はまちまちで、小さいものでは50cmぐらいです。 なお左側の写真の下の写っている白い線は飛行線です。



【16】 16


 16番は八手の花。珍しいでしょう。あまり見たことはないはずです。八手は、あの天狗が団扇代わりに?持っているあれです。横に何段にも出る葉っぱのてっぺん、つまり木の一番上に鈴状になって咲きます。独特の花だと思います。



 案外分かりそうで、分からないのが15番と20番、22番。


【15】  15


 15番は山茶花なのです。「・・・赤く咲いても冬の花」と唄われている大川栄策の「さざんかの宿」のように、山茶花の花は赤と思いがちですが、白もあるのです。



 20番は南蛮の実。あの辛い鷹の爪です。

【20】 20



 22番は南天の実です。写真は赤い実を付けていますが、白もあります。


【22】 赤い実


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山茶花とおふくろ

山茶花4


 「サザンカ サザンカ 咲いた道 焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き・・・」
そう。唱歌「落ち葉焚きのうた」の一節だ。こんな歌もある。




 「くもりガラスを 手で拭いて あなた明日が 見えますか 愛しても 愛しても ああ他人の妻 赤く咲いても 冬の花」



 ご存知、大川英策の「さざんかの宿」である。



 「落ち葉焚きのうた」は子供から大人までが、なにか心を洗われるような歌であり、一方の「さざんかの宿」は、まさしく大人の歌だ。そして、この二つの歌ほど初冬の情景を見事に詠った歌はないように思う。


山茶花2  


 ここ数日、甲府盆地の冷え込みは激しく、最低気温は一桁になった。最高気温だって14度前後。御坂山塊の向こう、富士山麓地方は最低、最高ともに、これより3度から5度低い。今日のように、どんよりとした曇りの日には日中、家の中にいても素足では足が冷たい。掛け布団の下には厚手の毛布が必要になった。



 一昨日、7日は立冬。秋を一足飛びに飛び越えて季節はもう冬。ついこの間のような気がするが、庭の植え込みで真っ赤な花を付けていた百日紅も今はすっかり葉を落とし、黄色い実を膨らませた柿の木は、一枚、二枚と葉を落としている。庭は女房が毎朝掃くのだが、落ち葉でいっぱい。ブツブツ言いながら熊手でかき集めている。



 歌はウソではない。山茶花の花もちゃんと咲き始めた。


山茶花1  


 我が家の山茶花は、庭の植え込みと野菜畑の向こうの道沿いに植えてある。おふくろが近所の人を頼んで生垣用に植えたもので、40本は楽にある。親父を亡くした後だから、もう、かれこれ20年近く経つのかもしれない。仕事仕事で実家にも寄り付かずに甲府で過ごしていた息子を尻目に、気丈にも独りで家を守っていた、おふくろの姿が目に浮かぶ。



 そんなバカ息子も勤めをリタイアしたからには、もちろん、畑仕事も植木の剪定もする。伸び放題になっていた山茶花は1,6m位の処で頭を切り落とし、前後を刈り込んで、生垣としての体裁を整えた。今年もいっぱい花を付けた。大川栄策は「さざんかの宿」の一番で『赤い花』と唄っているが、ピンクがかった赤もあれば純白の花もある。



 おふくろの知恵なのか、手伝ってくれた近所の人の知恵なのかは分からないが、それが交互に植えてあるから、紅白のコントラストがいい。山茶花の生垣沿いの道は、わずか3尺か4尺の細い道。子供の頃、近所のお年寄りに聞いた話だと、その昔は村の街道的な存在を担った、いわゆる古(いにしえの)道である。


山茶花3



 山茶花は、椿とよく似ているが、山茶花が一枚ずつ花びらを落とすのに対して、椿は花全体を首からころりと落とす。そんなことから椿は病気見舞いの花にはそぐわないのだそうだ。山茶花ならいい。明日は、この山茶花を入院中のおふくろに持って行ってやろう。喜ぶだろう。しかし、痴呆が始まっているおふくろには、自分の手で植えたことすら忘れているかも知れない。そんなおふくろを見るのが痛々しく、哀れでならない。




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麻雀ダコとペンダコ

 「お父さん、これは何ですか。麻雀ダコでしょう」
 「そんな事よく分かるな」
 「大体分かりますよ。毎週のように明け方まで麻雀やるんですもの」





 少しばかりの仕事で疲れた肩と腕をもんでもらっていた時の女房との会話である。そう、私の右手の中指には、第一間接と第二間接の二箇所に大きな麻雀ダコがある。それほど力を入れて牌を握るわけでもないが、その二箇所の腹に牌を引っ掛けてしまうから、どうしてもタコが出るのである。

手


 「これじゃあ、お父さんがどこで死んでいても、麻雀好きの人とすぐ分かるわね」
 「おい、おい、そんな縁起でもないこと言うなよ」




 女房に言われるからではないが、大きくなると、ちょっぴり邪魔になるような気がするので、爪切りで削り取るのである。




 その右手にはもう一つのタコがある。ペンダコだ。このタコはみんなお分かりになるだろう。右手の中指と人差し指の第一間接横に出るのである。しかし、こちらは放っていても小さくなるばかりだ。タコが出るほど文字を書いたのは遙か昔のことで、今は字を書かないからタコなんか増殖しっこない。

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 麻雀ダコとペンダコ。この二つが生まれる背景は大きく様変わりした。ひと頃、お世話になった甲府の麻雀荘は、一つ、また一つと姿を消している。麻雀人口がどんどん減っているからだ。若者達は見向きもしないし、お酒を飲み歩き、酔い覚ましを口実にしては麻雀荘に上がりこんでいたバカなサラリーマンも少なくなってきた。


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 「たまには来て下さいよ」。甲府にいたサラリーマン現役時代によくお世話になった麻雀荘のマスターは久しぶりに出会った私に、かつてのよき時代が恨めしそうに今の姿を話してくれた。まさに閑古鳥だそうだ。古くは学生時代。今は懐かしい神田や早稲田の学生街の麻雀荘もバタバタ姿を消しているのだそうだ。講義の合間?によくもぐり込んだあの雀荘も・・・。


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 もう一つのタコ、ペンダコだが、これこそ、今やしゃれにもならない過去の遺物だ。なぜかって?パソコンがこれほど普及してしまった今、いわゆるペンを使って大量の文字を書く人間なんていっこない。文字は書くものではなくなって、パソコンで叩きだすものになってしまったのである。一刻を争ってニュースを送らなければならない新聞記者はもちろん、出版社の担当者が次の間で待っている作家だって同じだろう。字がへたっくそな人間にはこんな都合がいいものはない。




 つい先日の10月31日には来年の年賀はがきが売り出された。あと二ヵ月足らずで、その数の大小は別にして、皆さんのお宅にも年賀状が届く。注意して御覧なさい。そのほとんどが印刷文字の活字で埋まっているはずだ。手書きの文字は珍しくなって、それが逆に新鮮味を感じたりして。いつの間にかそんな様変わりをしているのである。



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個性と平均主義

日川高校2

「校歌、学帽、学ラン、校章、・・・。愛校心は今もあります。でも、今は、『学校好き?』・・・『別に』の返事に戸惑う私です。校風もなくなりつつある学校や進学校という呼び名に寂しさを覚えます。(以下略)」



「風小僧」さんからこんなコメントを頂いた。5日付の私のブログ「校歌と郷愁」に対してである。私も早速、お礼方々、こうコメントを送らせていただいた。


「(前略)全く、人間とは面白いものです。私のように学生時代、これといって勉強したわけでもなく、どちらかといえば劣等性だった部類の人間が妙に愛校心を持ったりして。(中略)でも、そんな人間の方が仲間が多いような気がします。塾。私学。勉強。勉強。果たしてこれだけでいいのでしょうかねえ。若い時こそ、もっと大切な事があるような気がするのですが・・」

日川高校1

「風小僧」さんが言うように、確かにどの高等学校にも校風というものがなくなってきている。なぜだろう。良い、悪いは別にして、今の世の中に蔓延する平等主義というか平均主義というか、そんな風潮が後押ししているような気がしてならない。そして、だんだん複雑化している社会環境の中で、子供たちは幼い頃から「あれは危ない」「これも危ない」といった具合に育てられているから、冒険心はもちろん、個性も希薄になって当然だ。


日川高校4

山梨県の場合、この平均主義を助長し、校風をなくしていった決定打は「総合選抜」という名の入試制度にあったことは間違いない。この制度は同県内をいくつかの学校群に分け、同一試験で合格者を選抜して機械的に、その学校群の高校に振り分けるというものだ。


学校間の格差は一遍に是正され、平均化した。合格者を成績順に均等に振り分けるのだから当たり前のこと。ところが、この学校間格差解消の一方で、県立高校のレベルダウンを招いたことも確か。意欲的な子供は通学距離にかまわず、私学に流れた。悪循環というか、それが県立高校のレベルダウンに拍車をかけたのである。


自らの意思で高校を選ぶ権利を奪われ、機械的に振り分けられた生徒達の中には「俺は好きでこの学校に来たのではない」と、校歌すら歌わない生徒も。校風はおろか、愛校心なんか生まれるはずがない。
日川高校3


呼び名はまちまちだが、この「総合選抜制度」はひところ全国いくつかの都道府県で実施された。東京都の「学校群制度」がモデルだった。ところがいち早く同制度は破綻。名門進学校といわれた麻布高校や新宿高校などが、どんどんレベルダウン、制度への悪評を買ったためである。東京都に習ったはずの全国各県も、後を追うように同制度を廃止した。ところが山梨県は今も、基本的にはこの制度を引きずっている。



 子供たちの個性育成を阻害しかねない平均主義、平等主義は、履き違えた差別解消主義と、どこかで繋がっているような気がしてならない。例えば、運動会のリレーや100m競争で1位、2位、3位の順位を付けない学校が増えているのだそうだ。もちろん、差別はいけない。でもこれが差別だろうか。個性も競争や切磋琢磨の中で育まれるような気がする。



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人権擁護委員とデジカメ

仕事柄いつもカメラを持ち歩いた。と言っても、もう30年以上も前のことである。ペンタックス、ニコン。いずれも一眼レフだ。比較的ボデイが軽く、シャッター音が心地よいペンタックス。一方、ニコンはボディが重いがレンズの切れがよく、好きなカメラだった。



 もちろん、モータードライブなんて優れものではなかった。当時はフラッシュも重い装着式のもので、これをセットにすると肩にずっしりと来た。疲れた時など、その重さが気になって、捨ててしまいたいような思いをしたことさえある。このカメラ、今も押入れの隅かどこかにカビだらけ、ホコリだらけになって転がっているだろう。



 「このカメラ、お前にやるよ」。もう、だいぶ前になるが、娘に、そう言ったら全くすげなく、こうだ。


 「お父さん、今時、こんなカメラ遣う人、誰もいないよ」


 「バカ、このカメラ、替えレンズも入れれば30万円近くもしたんだぞ」


 こんなたわいもない会話が、ついこの間のような気がする。


 かつて外国でカメラを肩に歩く観光客は日本人の象徴でもあった。ところが、いつの間にかカメラがポケットに入ってしまった。デジカメの普及は観光客のスタイルなんて笑い話ではなく、大手のフィルムメーカーまでぶっ飛ばした。それどころか、その機能がケイタイにまで入り込んで、さらに進化しようとしている。



 ケイタイも含めてポケットに入ってしまうのだから確かに便利だ。それどころか、距離も露出もみんな人間がやらねばならなかった昔のカメラと違って、逆光ででも撮らない限り、絶対に失敗はない。性能は抜群である。習慣とは恐ろしい。今でも一眼レフと同じように片目を瞑って、デジカメを覗いてしまう自分に苦笑いすることがしばしばだ。だからか、どうもデジカメは好きになれない。



 しかし、このブログを始めてから、そうばかりも言っていられなくなった。娘のデジカメを借りては持ち歩く。こんな時、人権擁護委員による特別相談の後、お茶をご一緒した山梨県の人権擁護委員会連合会長に高性能のデジカメを頂いた。この方は大学の先輩で、今は弁護士。お茶を飲みながら「うちの事務所の職員が今日、買ってきたばかり」というカメラを「へえ~、いいカメラですねえ」と言いながら手にとって見ていたら「あなたには世話になった。気に入ったのだったら差し上げますよ」。惜しげもなく、ポーンと「先着40名限定で4万円近くした」カメラをくれたのである。その後、ケイタイで事務所に連絡「今日のカメラ、もう一台買って来てよ」と命じている姿にただただ恐縮した。

finepix.jpg


 先日の私のブログ「花クイズ」の写真22枚は、このカメラで撮ったものだ。確かに切れがいい。腕さえ良ければもっといい写真が撮れたはずだが、こればかりは・・。私のブログは文字日記だから写真など、とも言っていられない。お読みいただくためには、少なからず、ビジュアルにご覧頂く工夫を惜しんではいけないと思っている。

花1  花2  花3   


 それが気前よくデジカメを頂いた人へのお礼でもあることは無論である。



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校歌の郷愁

校歌


 「天地の正気 甲南に 籠りて聖き 富士が根を 高き理想と 仰ぐとき 吾等が胸に 希望あり」
 母校日川高校の校歌の一番である。左手を腰に、こぶしを握り締めた右手を斜め上下に振りながら老いも若きも歌うのである。新制高校の卒業生ばかりではなく、80代、90代の旧制中学卒業の大先輩もいる。ざっと500人はいるだろう。会食テーブルのまにまに広い体育館を埋めた同窓生達の歌声は母校の構内に大きくこだました。


同窓会


 年に一度11月3日を定例日として開く同窓会のひとこまである。ひとこまというより、集いのフィナーレを飾る最後のクライマックスと言った方がいい。ステージで指揮を執るのは往年の応援団。同窓会は45~6歳の年代がひとまわり下の学年卒業生を補佐役に当番制で幹事役を務める仕組みをとっていて、応援の指揮もその世代の応援団が担当するのである。


日川高校


 10人ほどのリーダー役はいずれも学ランに破れ帽子姿45~6歳ともなるとお腹が出っ張ったメタボ?もいるから、ちょっぴり窮屈そう。それでも汗だくで指揮を執る。それに合わせて歌う同窓生達は何十年も前の旧制中学時代や高校時代にタイムスリップ、それぞれのよき時代とオーバーラップさせるのである。その顔はみんな純真に見える。同窓会の開幕行事である「校旗入場」のバックで流れる校歌とは、また違った興奮がある。



 この日を前後して、学年によっては、それぞれの同級会やゴルフ会を開いているところもある。そこでもみんな校歌を歌い、またの再会を約束しながら別れるのだ。「こうしてみんなで校歌を歌うと、俺は妙に心が洗われるような気持ちになるんだよ」という仲間がいた。私も全く同じだ。


質実剛健


 同校は3年後に創立110周年を迎える。その校歌は校章とともに創立以来変わっていない。そのわけは多分こうだ。まず校歌。四番まである歌詞の中に校名、つまり「日川中学」「日川」がどこにも入っていない。こういう校歌は全国的にも稀だという。新制高校にそぐわない字句が歌詞に入れてあった多くの学校は、旧制中学から新制高校に変る時、校歌を変えざるを得なかったのである。



 校章の場合も同じ。同校は、山梨県で最も古い歴史を持つ甲府中学の「ニ中」として生まれたことから「中学」の「中」の文字を縦横に絡ませてデザインした、いわゆる金平糖が校章だから、これも変える必要がなかった。

校章


 結果的だが、この二つがもたらしている効果は大きい。旧制中学の卒業生も、新制高校の卒業生も同じ土俵に立てるばかりでなく、母校に対して共通の認識がもてるということである。それは勢い、母校愛のようなものを持続させたり、ひいては同窓生の結束にも繋がる効果を生んでいる。もちろん、母校なんてどこ吹く風、といった同窓生だっているし、いて当たり前。ただ、そんな同窓生バカがいたっていい。少なくとも、同窓会の常任理事を仰せつかっている私はそう思っている。



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トイレと新聞

「また、そんな所で新聞を読んでえー。いい加減にしてくださいよ」
私の一日は、女房から叱られることから始まる。私が朝一番で見る新聞はトイレの中と決まっている。「なんてお行儀の悪い」。皆さん方もお笑いになるだろう。場所が場所だから女房が嫌がるのも無理はない。私だって、そんなことがいい事でないことぐらい十分に分かっている。

トイレ2

 しかし、これが止められないのである。元々は、出勤前の慌しさの中での時間稼ぎの意味があった。朝のトイレと新聞に一通り目を通す作業を一辺にやってしまおうというものだ。寝坊なサラリーマンがお出でになるとしたら、その辺の気持ちは分かって頂けるだろう。朝の時間は一分だって惜しい。学校に通う子ども達だって同じだ。私の場合、当時、新聞社に勤めていたから、新聞に目も通さずに出勤とはいかなかった。



 実は、これをやってみると、堪(こた)えられないのである。朝の慌しさの中でもやけに落ち着くのだ。甲府に住んでいる時分だが、新聞を読みながら「この空間をもっと居心地のいい所に出来ないものか」と思いを巡らせたこともある。勤めを辞め、山梨市の田舎に戻るのを機会に実家のリフォームを決意した時、大工さんに注文を付けたいくつかの項目のうちの一つが、このトイレだ。



 機能もさることながら、ゆったりしたスペースをとることだった。ただこの注文がトイレの側面の裏側に設けたクローゼットにしわ寄せして、使いにくいものになってしまったのだが、それはそれでしょうがない。クローゼットの奥行きが半分になった分、トイレが広くなった訳で、新聞を開いても差し障りがないし、第一圧迫感がないから心地いい。

トイレ


 「新聞」と、トイレの中から声を掛けると、女房はいつものようにブツブツ言いながら新聞受けから持ってくるのである。そんな自分が後ろめたくもあるが、今日もそれを繰り返している。こんなことをしているのは私だけだと思ったら、他にもいた。いつもマージャン遊びでお世話になる仲間の家のトイレをお借りしたら、週刊誌などの雑誌と一緒に新聞が小さな台の上に重ねてあった。



 ちょっと前のことになるが、ある心理学者が書いた本を読んでいたら、人間が心理的に最も落ち着く空間としてトイレを挙げていた。その時「俺も普通の人間だよなあー」と、妙にうなずいたものだ。トイレは自分が入っていれば絶対に人がはいってくることはない。テレビの音など外部の雑音も入ってこない。自分だけの空間なのだ。「お父さんのポーズは考える人、だね」。嫌な顔をしながら新聞を持ってくる女房が言うように、考え事をするにもうってつけである。



 我が家のような田舎家の場合、およそ個室などとは縁遠い。ふすまや帯戸一枚で仕切られた部屋がいくつも並んでいるだけ。娘達が嫌がるのも無理はない。居間やキッチン、それに書斎、寝室をオープン形式にして結構使い易くリフォームしたのだが、個室はない。老後も考え、トイレの位置やバスも近場にまとめた。女房と二人だから個室のようなものだ。



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初めてがいっぱい

知らない事ほど気楽のことはない。元々分かっていないのだから無理もないのだが、それが分かったり、気づいたりした時、「シマッタ」と、と思うような経験はどなただっておありだろう。分かった時には時遅しで、あとの祭だったり、慌てて繕いをすることもある。それだけなら、まだいいのだが、相手方に礼を欠く事だって少なくない。

パソコン


 パソコン一年生、ブログだって新米の私なんか、あっちもこっちも知らないことばかり。例えばこうだ。「訪問者」がいっぱいあるのに、そのまんま。留守中に訪ねて来てくれたお客さんに礼の一つも言うのが普通だが「訪問者」の検索の仕方を知らないのだから何をかいわんやである。ブログにかまけていたら、今度は電子メールの開封を忘れたり・・。


 
 「edita」を知ったのはつい最近。「My Album」の中にある「Blog PETA」の下の「edita」をクリックしたら、あるはあるは、訪問者がいっぱい。それぞれに丹念なコメントが。存じ上げない方々ばかりだ。挨拶代わりの一口コメントもあれば、私の拙い記事への感想も。早速、「足跡」のコメント欄で、簡単な挨拶をさせて頂いた。新米の失礼にご容赦を。

ed5ta2.jpg

 知らないことはまだある。自らのプロフィールやその下に連なる「最新コメント」欄に表示されたり、記事の下の「Comment」数字が入っていれば分かり易いのだが、さてその次だ。「管理者のみ」とかになると、閲覧したり、返事のしようがまごついてしまうのである。「足跡」のコメント以前に、こんな所でも大勢の方々に失礼をした。

edita  

 インターネットを媒体にしたブログどころか、その入り口のパソコンすら満足に操れない私にとっては分からないことだらけ。裏を返せば、ぶつかるもの全てがみんな新鮮だ。「ああ、こうすればいいんだ」と、気づいた時には無性に嬉しくなる。子どもの頃、工夫して模型飛行機を完成させた時の感激、そう、あの時の嬉しさにも似ている。



 「お父さん、いい歳して子どもみたいだね」。時々、女房に笑われるのだが、新しい発見が心地よい。「66歳にもなって・・・」と、また笑われるかも知れないが、なぜか素直に取り組めるのである。今夜はマージャンをして帰ったばかりだ。マージャンも勝ってばかりいたら、面白くないだろう。パソコン操作のブログも知らないことが多いから逆に面白いのかも知れない。



 何事にも中途半端になりがちな本来の自分が不思議なくらいだ。晩酌をした後はもちろん、仲間とお酒を飲み歩いたり、マージャンをして夜中に帰った後でも、必ず一度はこのパソコンの前に座る。小さい文字を見ていて、疲れないかって?それがあまり疲れもしない。不思議だ。



 よく考えてみたら、お酒を飲んだり、マージャンをするにも仲間がいるように、このブログにも顔こそ見えないが、画面の向こうに相手がいるということである。「訪問者」がいるかもしれない。お客さんを待つような、玉手箱を開ける時のような、そんな気分でパソコンを開くのである。ただ、困ったことに、本をほとんど読まなくなった。勤めを終えたのだからじっくりと、なんて考えた自分が恨めしい。



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飛行機雲

今日は天気がいい。久しぶりに秋の青空が戻ってきた。畑仕事の手を休め、額の汗を首に掛けた手拭で拭いながら空を眺めると、一筋の飛行機雲が。その後からも、また一機。フランスやドイツなどヨーロッパに向かうのだろう。高度は、恐らく10,000mから12,000mだ。ゆっくりに見えるが、時速では800㌔以上で飛んでいるのだろう。

飛行機雲


 「高度や速度まで、よく分かるかって?」。外国旅行をする時、座席の正面の大型スクリーンに映し出される安定飛行の高度や速度は、いつもそのくらいだからだ。高度や速度はともかく、真っ直ぐに東の空から西の空へと伸びる飛行機雲がまだ消えないうちに、次の飛行機雲が追っかけてくる。



 山梨の上空は外国、特にヨーロッパ航路の通り道だ。成田空港から飛び立って、しばらくすると、スチュワーデス、いや今は客室乗務員とか客室アテンダントと言うのだそうだが「左側をご覧ください。富士山が・・・」と、機内アナウンスをする。そのあたりが今の飛行機雲のあたりなのだ。


富士山と雲


 我が家から見上げると、南側の上空の時もあれば、北側もある。大まかに、その上空を飛んでいることになる。陽が西の山に沈んで、夜空に変わると、飛行機雲は回転灯に変わる。チカチカト光る赤い光の玉がゆっくりと東の空から西の空へと消えていく。目の錯覚だろうか、スピードは昼間の飛行機雲より遅いような気がする。

飛行機と空


 夜8時、9時を過ぎると、その間隔はグーンと広くなる。昼間の1分、2分間隔の飛行機雲と打って変わって、まばらになり、やがて星空だけになる。それぞれの便の到着時間との関係もあるのだろうが、その大きな理由は空港周辺住民との関係、つまり、騒音問題に起因しているのだろう。成田空港の出国ロビーもこの頃になると閑散とし始める。



 昭和52年か、53年だったと思う。成田空港が開港する直前に、そこを見せて頂いた時、係官が控えめながらも、その辺の事情を説明していたものだ。事実、この空港を造る時の周辺住民の反対運動はものすごかった。騒音に対する地元住民の反対運動にとどまらず、国家プロジェクトに対する左翼系闘士の反対運動も加わって、いわゆる成田闘争が長く繰り広げられたのである。左翼系闘士はその後分散、一部は山梨県の北冨士演習場・梨が原で今も活動している。



 ちょっと肩苦しくなった。飛行機雲に戻る。先ほど「一筋の」と書いたが、遠くからだから一本に見えるが、実は飛行機雲は二本。ジェット機だから飛行機はジェット噴射で飛ぶ。そのジェット噴射で、周りの水分が気化して、あの飛行機雲が出来るのだ。お恥ずかしいが、この原理は、先頃、航空自衛隊浜松基地で、ブルーインパルスのアクロバット飛行を見せて頂いた時のアナウンスで間接的だが、なるほど、と知ったものだ。


ブルーインパルス


 大空をキャンパスにブルーインパルスが描くアクロバットの曲線はジェット口の脇に取り付けたノズルから色のついたオイルを流すと、それがジェット噴射で気化して、あのカラフルな飛行機雲になるのだそうだ。「そんな事、みんな知っているって?」。そうだよね。



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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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