甲子園への軍資金
日川高校HPより
「日川高校同窓会の部活動後援会事務局です。電話でのご連絡で恐縮ですが、明後日(29日)午後6時半から理事会を開きます。ご出席をお願い致します。急なことなので、郵便による案内通知を出す余裕がありません」
夏の高校野球で、母校・日川高校が甲子園行きの切符を手にした7月27日、そんな一本の電話が飛び込んだ。山梨県大会の決勝戦が終わって2時間と経たない午後6時前であった。電話の主は,会議の目的についての説明も省略。受け取る方もわざわざ説明しなくても甲子園行きの“軍資金対策会議”であることは嫌が上でも分かるのだ。
迎えて会議日の29日。まず,部活動後援会の理事会で基本的な“甲子園への助成”について確認した後、同窓会全体の役員、PTA役員などを含めた全体会議となった。普段は生徒達が使う視聴覚用の階段教室・約300席は満席。ここでも同校の甲子園出場への“熱さ”が歴然。
松本純也校長、丸山公夫同窓会長は“軍資金集め”を促し,武井多加志教頭は、その具体的な方法を説明した。武井教頭は高校時代、重量挙げのチャンピオン。国体やインターハイなど数々の舞台で全国制覇を成し遂げた人物である。
同校の甲子園出場は3年ぶり、4回目。創立115年という歴史から見れば出場回数は決して多くはない。ここ30年も40年も公立高校は私学の台頭の前に屈し、その席を譲って来た。公立高校の中でも普通高校はほぼ全滅。それでも甲府工、甲府商など実業高校が気を吐き、どうにか公立の面目を保って来た。
プロ野球選手も沢山生み出した。巨人軍の監督を務めた堀内恒夫氏(因みに7月31日、自民党参院議員中村博彦しの死去に伴い,参院議員のバッジを付ける)は甲府商出身。その甲府商も“堀内以降”陰を潜め、甲府工も今大会でシードされながらも私学の前に屈した。東海大甲府、山梨学院大付属、日本航空、日大明星、帝京第三、駿台甲府…。
そんな中での日川の甲子園出場。同窓会や地域が燃えない訳がない。29日の対策会議で掲げた7,000万円強の賛助募金目標額は達成するだろう。こんなことを書いている一方で、私のパソコンには、こんなメールが…。
「嬉しいですね。日川高校が優勝して、甲子園に山梨代表として出場出来るとは、本当に“おめでとう”と言いたいです。そのうち、同窓生に寄付金の割り当てが来るでしょうが、みんなで協力いたしましょう」(石田功氏)
「日川高校甲子園出場おめでとうございます。長く応援(勝ち進むことが)出来るよう祈っています」(石橋佳久氏)
いずれも京浜地区の同級生仲間約40人に幹事役が一斉配信した「日川、甲子園出場」の“お知らせ”に対する返信の一部だ。
うちの女房でさえ茶の間のテレビで、亭主の母校の甲子園出場が決まった瞬間「お父さん、寄付金出さなければ、いけませんね」。夏の高校野球は一県一校。今度は母校の応援ではなく“おらが郷土の日川”の応援に。高校野球は全国、そんな楽しみ方がある。(次回へ続く)
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