年下の訃報

 突然の訃報がショックだった。一隣家に住んでいて、区の役員を一緒に務めていた間柄で、ついこの間の役員会や市道の補修工事、防火貯水槽の泥上げ作業で一緒になったばかりだった。今思えば、ちょっと顔色がよくなかったかなあ、と思うくらいで、いつもと変わりなくにこやかに話し、元気に作業にも加わっていた。


風景


 享年62歳。私より六つも若い。残された奥さんやまだ独身の息子さんも力を落としただろう。家族の話によれば、この人は大の医者嫌い。誰だって医者が好きなんて人はいないが、そんな半端なものではない。





 結果的には肺炎をこじらせたのが命取りになったのだが、この時も40度を超す高熱に震えをきたしながらも医者へ行こうとせず、近所の人に諭されて救急車で病院に運ばれたくらい。防火貯水槽の泥上げ作業で傷つけた手が化膿し、大きく膨れ上がった時も「こんなものすぐ治る」と言って家族の医者行きの勧めを拒んでいたという。





 体力が弱ったところで引いた風邪が引き金となって肺炎を併発、これが致命傷になってしまった。「家族や周りの話を聞いて早く医者に行っていたら・・・」。これこそ、後の祭りだ。同じ60代の人間とすれば、まだまだこれから、と思いたい。それだけに告別式は涙ながらのものとなった。

花



 この地方は10年ぐらい前まではどこも自宅葬だった。しかし、民間や広域行政、それにJAの葬儀場が次から次へとお目見えして、これに取って代わった。通夜、告別式と続く葬儀は隣組が何をさて置いても手伝い、運営するのだが、斎場葬になってからは、隣組がする仕事はほとんどなくなり、昔は帳場といわれた受付の仕事くらいのもの。斎場業者がほとんど全てを取り仕切ってくれる。






 ついこの間といっていい自宅葬の時まで脈々と続いてきた野辺の送りもなくなった。だから、それに伴う松明や提灯、五色の旗はもちろん、墓標も姿を消した。葬儀のスタイルは大きく様変わりした。いつの間にか葬儀の際の親族の座り方まで定着した。つまり、祭壇に向かって左側に女性、右側に男性といった具合である。どうしてこの不文律が出来たのか、私にはよく分からない。まあ、そんな事はどっちでもいい。


菊  


 山梨の場合、他県に比べて葬儀が派手で、丁寧だという。時々行くことがある東京や埼玉の場合、ほとんどの弔問客が通夜で弔問焼香を済ませ、翌日の告別式は親族が中心。親族が心静かに故人を送るケースが多いような気がした。続く略式の初七日法要も、もちろん内輪の色彩が強い。通夜を中心とした一般の弔問客も黒の式服(略式)ではなく、普段のスーツにネクタイを変えるだけ。合理的に見える。





 ところが、山梨では通夜と告別式がほとんど同じ事をするのである。一般の弔問客も同じように二度行って焼香をし、葬儀に続いて営んでしまう初七日法要も100人,150人は当たり前。多いケースでは200人,300人も珍しくない。通夜と葬儀の目で見た違いは僧侶の数ぐらいのものだ。隣人の葬儀に臨みながら、お葬式の変化をふと考えた。





.ブログランキングに参加中です。  
 ↓この下の
山梨情報」をクリック いただけると励みになります。
にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログ 山梨情報へ  


こちらもよろしくお願いします!
人気ブログランキング【ブログの殿堂】


ありがとうございました!


スポンサーサイト

comment

管理者にだけメッセージを送る

ランキング参加中です!
人気ブログランキング【ブログの殿堂】
おきてがみ
プロフィール

やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

最新記事
カテゴリ
最新コメント
FC2カウンター
ブログ成分解析
ブログランキングならblogram
検索フォーム
月別アーカイブ
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

全国からアクセスありがとう!

ジオターゲティング
最新トラックバック
アルバム
リンク
忍者ツール
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
FC2ブログジャンキー

「アクセス数が全然伸びない…」そんな悩みをブログジャンキーが解決します!