手術台

病院2
 「お父さん、大丈夫?」


 「お父さん、大丈夫?」


 その声が女房なのか、娘なのかははっきりしないが、一瞬、私を心配そうに覗き込む二人の顔が見えた。文字通り一瞬で、再び気が遠くなった。手術を終えて、病室に戻るベッドの上のこと。キャリー付きのベッドに仰向けに寝かされ、忙(せわ)しく搬送されていることだけは分かった。




 手術が終わった直後、恐らく、ほっぺたでも叩かれ、麻酔を覚ます措置を執ったのだろう。後で聴けば、再び、目を覚ましたのは、病室のベッドの上。それも、しばらくしてからのことだという。手術が終わった後、出来るだけ早く麻酔から覚ますことは、どうやら医学上も、生理学上も必要なことらしい。




 手術に要した時間は4時間だったという。簡単に言えば、二カ所の変形した脊椎を削り、神経への圧迫を解消する手術だそうだ。手術箇所は二カ所。腰の部分の背中だから自分では確かめることは出来ないが、その痕跡は、むろん、二カ所にあるはずだ。この手術と一緒に、脊椎に並行して走る“筋”(神経?)を切断する作業も行っている。




 私には腰痛のほか、頻尿の症状があるのだ。この症状が、また厄介で、東京の病院にまで出向いての手術を決断したのも、そのためだ。その辺のことは後ほど書くことにする。


病院


 手術の当日。腕には点滴の針がセットされ、身体は手術着一枚。頭にはビニールキャップを被せられた。手術着は腰、腹、肩、脚など部位ごとにホックかマジックテープで外せるようになっている。手術室の入り口では病室看護師と手術室看護師との引き継ぎが。患者の厳格な確認作業である。私の腕には入院時に着けられたビニール製の認証環が。そこには氏名、生年月日などの患者情報がバーコード付きで印字してある。




 手術室の雰囲気は寒々しかった。中央に大きな手術台が。その後ろには揃いの青い手術着を纏った5~6人がいて、私を迎えた。お顔を知らないから、どなたが医師なのか、看護師なのかは分からない。麻酔医はむろん、循環器系の医師も立ち会っているのだろう。主治医でもある執刀医の姿は、まだなかった。そんな手術室の風景を見たのもほんの一瞬。麻酔は確実に意識を止め、その後のことは知る由もない。




 医療機器の進歩は日進月歩。次々と開発され、進化していく医療機器が医療の進歩を後押ししているのだ。かつて画期的な医療機器とされたレントゲンは、今や“空気”のような存在。CT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonance Imaging System)だって珍しい存在ではなくなった。胃や大腸ファイバーなどのカメラも大幅に小型化し、物理的にも精神的にも患者への負担を軽減した。




 手術に使用する機器も同じだろう。こちらは麻酔をかけられての使用だから患者側は知る由もない。手術機器の高度化は、手術チームの編成にも変化をもたらしている。医療機器メーカーの専門スタッフが立ち会うのが一般的になっているのだそうだ。手術室にいるのはドクターや看護師ばかりではないのだ。(次回に続く)




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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