とりつかれた海の魅力
ハワイから空路、フロリダ州のマイアミに飛んだ。太平洋に浮かぶハワイ諸島の中心、オハフのホノルル。マイアミは成田からホノルルより、ずっと遠い。マイアミからロス・アンゼルスまでのクルーズが目的だから、文句も言えないが、その飛行時間の長さにはうんざりする。
ファーストクラスとまでもいかないまでも、せめてビジネスクラスのチケットを取ればいいのだが、そこが・・・。財布と相談すれば我慢、我慢。少しぐらい窮屈だって・・・。貧乏人は我慢することを知っている。そこで考えることはただ一つ。飲ん兵衛の飲ん兵衛たる所以。飲みながらシートにセットされたゲームでも楽しむに限る。
アメリカの航空会社だから、いくら自分が日本酒党といえども、そんな訳にもいかないことくらい分かっているので、ビールで我慢だ。ところがだ。日本航空や全日空など日本の航空会社なら「銘柄は? キリンですか? それともアサヒ? サントリー?・・・」とやってくれる。当然のことながら、そんなビールを用意して置いてくれるはずがない。
仕方なく、比較的、馴染み深いバドワイザーを注文するのだが、これがまた・・・。やっぱり、ピーンとこない。それどころか、なんとなく損をしたような気分になるのは、ビールに限らず、全てが有料だ。「JALやANAだったら飲み放題なのに・・・」と、また貧乏人根性が頭をもたげるのである。「いっそのこと、飲んじまえ・・・」と、開き直って、今度はスコッチ。
その辺の理屈はよく分からないが、気圧の関係もあるのだろう。飲めば飲むほどに気持ちはご機嫌に。そこで、いつものように飛び出すのが隣にいる女房のきついブレーキだ。「お父さん、いい加減にしたら・・・」。いつものことだが、そんなことでへこたれる俺じゃあない。しかも、シートは満杯。隣の人達に気遣ってか、女房のブレーキのトーンも、心なしか低い。それをよいことに、また・・・。
しかし、人間、それぞれに上戸というヤツがあって、人に止められなくっても、やめる時はやめるのだ。女というヤツはバカだなあ~などと思っているうちに、いつもの睡魔が・・・。どのくらい眠ったのか分からないのだが、目が覚めて窓の外を眺めたら、まだアメリカ大陸の上を飛んでいた。
アメリカはでっかい。数年前、カジノが目的で、ロス・アンゼルスからラスベカスに飛んだことがある。地図で見れば目と鼻の先だが、下界に広がる景色は行けども行けども茶色い荒野。その、全く所々に住宅の屋根や牧場がポツン、ポツンとが見える。
60数年前、この国と戦争をしたのかと思うと・・・。ラスベカスひとつとってもそうだ。一本の木も草も、さらには一滴の水もない砂漠のど真ん中に、アメリカ人は、あの大きな町を造ってしまったのだ。町というより都市といった方がいい。人間が住む町を造る基本は水。その水は100㌔も先から引いたというのだ。アメリカ人の開拓魂はすごい。そんな事を考えているうちにマイアミへ。世界のリゾート地だ。
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