摩訶不思議な桜

桜2


 どちらにお住まいかは存じ上げないが、テンテンさんからこんなコメントを頂いた。
「たかが花見、されど花見ですね。この風習が続く限り、日本の自然は美しく残されていくのだと信じています」



 このコメントに私もこうお返事させていただいた。


 「そう言われれば、その通りですね。日本人に花見の習慣がある限り、花を愛で、自然を大切にする心が育まれていくのでしょうね。私のような花をおかずにする飲ん兵衛も一役買っている?のですね」




 飲ん兵衛の一役は、もちろん冗談。とにかく、という花は不思議な魔力を持っていて、人々に春を実感させ、人の心をウキウキさせるのだ。100年に一度の不況だの、なんだのといっても、日本全国、至る所の桜の名所は、今年も花見客で賑わった。当然のことのように、私のような酔客も。

桜



 毎年、2月から3月になると新聞、テレビ、ラジオは競うように日本列島の桜前線を予想し、各地の地方気象台も、それぞれが持つ標準木と首っ丈で、役にかかって開花宣言を発表する。そこには、平年比、前年比で何日早いの、遅いのまで解説するのだ。人々はそれによって気候や気温の移り変わりを実感したり、農村地帯や果樹地帯では、その作業の目安にさえするのである。




 梅の花からバトンタッチする水仙や、後に花開く桃の花、さらには西洋など外来種の草花もあわせ、一斉に花を開かせる。いわゆる春爛漫を演出する自然界にあってはその象徴的な存在なのだ。山梨、特に私が住む甲府盆地の東部は、日本一の桃の産地。間もなくすると桃の花が満開となって、一帯がピンクのじゅうたんに変わる。しかし、このスケールの大きいピンクのじゅうたんも、やっぱり花としては桜には位負けだ。




 日本人は、なんと言っても桜が大好き。だから映画や舞台にも桜を登場させる。今は全体的に少なくなったが、時代劇、つまりチャンバラ映画には桜がつき物だった。あの遠山の金さんにいたっては、背中から二の腕に掛けての刺青は桜吹雪。北町奉行所のお白州で片方の裃をはずして「手前ら、とぼけるのもいい加減にしろい・・」と二の腕に掛けての桜吹雪を見せながら啖呵を切ると観客は拍手喝さい。いわば最後の見せ場となるのだ。



桜4


 子供たちの学生服のボタンや小学校の校章も、かつては桜をあしらったものが多かった。外国人から見た日本の象徴は、今でもフジヤマ芸者と並んで、やっぱり桜。日本人に桜を重ね合わせるのである。昨年、アメリカのシアトルに行ったとき、ワシントン大学を訪ねたら三木首相時代に日本が贈ったという桜並木が、その構内で幹を太くし、立派に息づいていた。ワシントン州での日米友好の証なのだ。




 桜は全ての花に比類がないほど、散り際がいい。日本人のDNAにある「侍」にも似た共通点がどこかで人の心をくすぐるのだろう。しかも、散った後も「葉桜」という言葉があって、まだ桜が生きているのである。花は散れば終わりだが、なぜか桜だけは違うのだ。


桜3




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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