猿も木から落ちる

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 入院中の同級生を市内の病院に見舞った。植木の手入れ中に脚立がひっくり返って、腰を痛めたという。それも重症だ。普段から、何をやっても器用な男だが、まさに「猿も木から落ちる」である。こんな例えをしたら失礼千万であることは承知している。器用であるばかりか、何時も物事を慎重に進めるタイプの男だけに信じられない事故であった。でも私の周りには、そんな事故に遭った人が何人もいる。大事には至らなかったが、私にも経験が。アルミ製の脚立は軽いので、高さが増すほどひっくり返り易いのだ




 だからというわけではないが、私の場合、高い庭木は頭を切り落とした。「もったいないじゃあないですか。立派な植木の頭を摘んでしまったら…」。近所の長老は、そう言うのだが、自分でやることにした庭木の剪定で、高い梯子や脚立から落ちるようなことがあったら、元も子もない。




 特に、チャボヒバやカリン、カシ、金木犀、銀木犀で、樹齢は少なくとも150年や200年経っていることは間違いない。自分が子供の頃の幹の太さから考えれば、それ以上かも知れない。何本もの枝振りのいい松もあったが、これらは松食い虫にやられて枯れた。そんなことを言ったら、ご先祖に叱られるだろうが、「しめしめ」と思った。元気のいい、しかも見事な生木を切り倒すのは、いくら放蕩息子でも気が引ける。


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 職場をリタイアしてから、それまで黙っていても、やってくれていた植木屋さんを、お断りして自分の手で選定をするようになった。見よう見真似と言ってしまえば、それまでだが、自分でやるようになると、よくしたもので、他人の剪定の節々に関心を持つようになる。車で走っていても、「ああ、あそこは、あのように切るのか?」。時には車を止めて、その家の植え込みに飛び込んで教えを乞うこともある。




 「お父さん、植木屋さんみたいだね」


 女房は、おだてているのか、本気で言っているのかは分からないが、そんなことを言う。


 「バカめ。お前みたいにご苦労なしでやっているんじゃあないよ」と言いたいのだが、いつも気にしているのは、梯子や脚立から落ちては困る、ということだ。私の場合は、どう見ても「猿」ではなく、ド素人なのだ。




 庭木の剪定で最も難しいのは松だと思っている。旬に「緑」を摘み、一枝、一枝、というより一葉、一葉に丹念に手を入れて行かなければならないのである。プロの植木屋さんでも一本の木に大きなものだと10日も15日もかかるのである。むろん、支払わなければならない経費もバカにならない。私達、貧乏人の年金族にとっては“金食い虫”のお荷物に他ならない。放蕩息子の例えをしたのは、そのことだ。


 庭


 寒暖の差がある標高にも関係するが、ツツジはボツボツ刈り込みの時季。サツキは一ヶ月遅れて6月中旬。「冬の花」と言われる山茶花は,ずっと前で、この刈り込みの時季・タイミングを外すと来年、確実に花を付けなくなる。当たり前のことで、花芽を準備し出す時季に刈り込みをしたら花を付けるはずがない。理屈では誰だって分かる。恥ずかしながら自分で庭木の手入れや剪定をするようになって始めて知った。でも私は、木から落ちる猿にはなりたくない。




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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