あがりの茶碗

すし屋1


 15日間にわたった船の旅(大西洋―カリブ海―パナマ運河―太平洋クルーズ)を終えて一旦ハワイに戻り、日本に戻ったのはそれから一週間後だった。飛行機も混むし、第一、航空運賃が割高になるゴールデンウィークを避けたからだ。



 食べ物も農作業も現実の生活が待っていたのだが、そんな山梨の片田舎に、ハワイから小さな小包が届いた。中にはなんと寿司屋さんであがりを飲む湯飲み茶碗が。ホノルルの官庁街に程近いところにある寿司屋さん「KABUKI」(歌舞伎)の大将が送ってくれたものだ。



湯のみ


 この茶碗は日本の寿司屋さんでもどこにでもある魚偏の漢字、つまり魚の名前を連ねたあれだ。ビールを飲み、寿司をつまみながら、目の前のカウンターに置かれたその茶碗を手に取り「大将、この魚偏の漢字、みんな読める?」と、茶碗の漢字を酒のつまみにしたことを思い出した。




 茶碗に書かれた魚偏の漢字はちょうど50。かながふってあるから「ヘ~、こう読むのか」と分かるのだが、かながふってなければ読めない漢字がいっぱい。50の文字は日本人なら比較的ポピュラーな魚ばかりだが、案外知らない自分が情けなく思った。鯉、鮎、鯖、鯛、鰻、鯨、鰹、鰤、蛸、鰯、鰺などはどうということはないし、鮟、鮒、鯱などは字のイメージからなんとなく分かる。しかし鰌、鰆、鯰、鮠、鰈、鰊、鱸、鯊、鰾、鯔となるともう分からないのだ。中には明らかに当て字のようなものもある。





 「ところで大将、ここの寿司のネタ、どこから来るの?」


 「アメリカ国内もあれば、南米カナダもある。マグロなんかハワイで揚がるんですよ」




 考えてみれば、私たちが日本で食べている寿司ネタだって大方、同じような所から来ているのだ。ウニはカリフォリニアやシアトル、トロはスペイン。恐らく近海ものなんか少ないのだろう。鮪の場合、日本では「大間のマグロ」が有名だが、私たちの口には入らない高級品だ。カニにしたって「越前ガニ」のブランド物になると値段は跳ね上がる。


すし屋2

 そんなことを話している時、隣の白人客は「ODENN」(おでん)をオーダーするのだ。カウンターに置かれたカラフルなメニュー表には載っていないが、壁には手書きの特別メニューが。あるある。おでん(7・50$)ばかりではない。「KOMOTI SISHIYAMO」(子持ちししゃも3pieces 6・50$)「CHICKEN WINNG」(てばやき)「KIMPIRA GOBO」(金平ゴボウ4・50$)「ONSEN TAMAGO」(温泉たまご2・05$)・・・。


メニュー  

 これがまた白人達に人気があるのだそうだ。ゴボウは世界中でも食べるのは日本くらいのものだと、聴いたことがある。しかし、白人たちは結構、旨そうに食べている。それもそのはず。このカウンター席に来るお客はお馴染みさんが多いのだそうで、自称、日本通。中には週何度も来る人もいるという。寿司はもちろん、こうした日本の食べ物がダイエット食として注目されつつあるのだそうだ。





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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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