同級生の無尽会

飲み会


 「18日会」という。母校・日川高校の気の合う仲間たち20人前後が毎月、18日に山梨市の決まった割烹料理屋で無尽会を開く。「20人前後」と書いたのは、長い間には人数が時に変動する。この歳になれば、癌など病魔に取りつかれる者もあれば、体調を崩す者だっている。ここ数年の間に2人も亡くした。反対に「オレも仲間に入れてくれ」という人だっているのだ。




 同級生だからだろう。言いたい放題、わいわい、ガヤガヤ。とりとめのない話をする。地域柄、果樹づくりの話もあれば、そこにはいない仲間の動向、いわゆる世間話など、さまざま。歳のせいだろうか。健康問題が話題に上ることが多くなった。会場となる座敷は、畳の間だが、一つ、二つ、三つ…。簡易の座椅子を使う仲間が増えた。自分もその一人だ。


畳


 座椅子ばかりではない。全般に酒量も減った。若い頃は«浴びるように»飲んでいた男たちが「もういいよ」と、仲間の、お酌をやんわりと断る光景も。ビールの瓶や酒徳利が山ほど並んだ、ひと頃がウソのよう。




 もう一つの特徴は出席率が極めて高くなったことだ。一次であるか、二次であるかは別に、ほとんどが職場をリタイアしたことが要因。現職と言えば、果樹農家や市議会議員などの政治家ぐらいのもの。なぜか、このグループには、まだリタイアとはいかない弁護士や医者はいない。




 無尽会(講)は「頼母子講」といわれ、江戸の昔、大阪商人の間で盛んに流行した。歴史的には、起源は時代をさらに遡る。商人同士が集まってお金を出し合い、必要な時の資金繰りをしたのだそうだ。そこには「セリ金」という名のみんなへの「還元金」が伴った。

 山梨は、全国でも珍しいほど、無尽会が盛んな県だといわれる。昔はどうであったか知らないが、山梨のそれは、頼母子講、つまり資金繰りを目的にしたものではない。ほとんどが親しい仲間たちのコミュニケーションの場だ。


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 高校や小・中学校、年齢を超えた職場のOBや地域の仲間たち…。その構成や形態はさまざま。お若い方々はともかく、中年以上の人たちなら、一つや二つ、多い人なら四つや五つ、もっと多くの無尽会に入っている人だって珍しくない。私だって少し減った(減らした)が四つの会に入っている。それぞれが、それぞれに違った仲間たちと交流し、それなりに楽しんでいるのである。




 そこでの話題。不思議なことにイデオロギーに絡んだ話は少ない。人間、それぞれが自分のイデオロギーを持っている。いくら親しくても譲れない一線もあるのだ。でも、選挙など、時の動きが話題にならないこともない。中には陣営の幹部的な立場の人間もいるのだが、そこは双方、みんなが«大人»。決して角を立てない。




 無尽会という酒席の夜は和やかに更けてゆく。タクシーや代行車を呼ぶ者、中には奥さんが送り迎えする人も。公共交通機関に乏しい田舎では車という«足»がなければ無尽会に来ることすら出来ない。警察の目も厳しい。間違っても酔っ払い運転はしない。そして1か月後の18日がすぐ来るのだ。歳のせいか一か月が早いこと、早いこと。




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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