プライバシー保護シール

プライバシー保護シール


 嫌なご時世になったものだ。昨日、山梨市のある総合病院から来月開く理事会の案内通知が届いた。当然のことながら、そこには出欠を問う返信用のハガキが添えられていた。その内容は「出席」、「欠席」、つまり出欠の有無と住所、氏名、連絡先である電話番号欄、いわゆる月並み、当たり前の返信用のハガキだ。




 それはそれでいい。「あれっ」と思ったのは、そこにハガキ大のシールが添えられていたことだ。「プライバシー保護シール」。裏面にはこんな説明書きが。


 「必要事項をご記入されましたら内容が隠れる様に、このシールをお貼りのうえ、ご投函下さい」




 この「プライバシー保護シール」が悪いと言っている訳ではない。むしろ、病院の個人情報?に対する気配りには恐れ入ったりもする。私が「おやっ」と思ったのは、ここまでしなければならなくなった?世の中になっていることだ。法の精神は、あくまでも個人情報の「有効活用」と、その「保護」。つまり有効利用するために適切な個人情報の取り扱いを促したもの。事業者に対する義務を定めた法律だから、それはそれでいいのだが…。




 私は法務省に関わる、ある民間機関で事務処理の合理化や迅速化、情報の共有化を促すためのICT(情報コミュニケーション技術)推進の先頭に立ったことがある。お若い方からは笑われるかも知れないが、ICTの名にもとに委員さんたちのパソコンによる事務の電子化。なにしろ山梨県内218人の委員さんの平均年齢は68歳に近い。アナログ世代である。




 ここでも「個人情報の漏えいに繋がらないか」、「セキュリティーは?」といった大真面目なご意見が。中には緊急、直接の連絡網にもなる携帯電話番号の登録さえ躊躇する人も。個人情報保護法は本来の《事業者規制》の域を出て国民一人一人に浸透。独り歩きしている。国民がこれほど神経質になる法律は他にあるまい。あるとすれば自分の命や免許証に関わる道路交通法くらいのものだろう。善良な市民なら日常の中で法律などどうでもいい。


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 病院の待合室は診察を待つ患者さんで何時もいっぱい。その病院側の呼び出し方。名前ではなく、受付番号で呼び出すところが多い。会計処理の呼び出しも同じだ。これも個人情報保護法。病院側のやり方が間違っているわけではない。でも肝心の患者さんたちは、自らが持つ受付番号を握りしめ、呼び出しのアナウンスがある度に睨めっこ。中には3人に一人、5人に一人は自分(番号)が呼ばれたことが分からない人も。戸惑いは隠せない。




 小池東京都知事がよく口にする「都民フアースト」ではないが、病院は確実に「患者ファースト」。言うまでもなく、五体満足・健常者が行く所ではない。法によって、あらゆる個人情報を保護しなければならない病院側の処置は、分からないわけでもない。でも法律が私たちのような市井の人間を、あっちこっちで不自由に陥れているとしたら…。




 このままエスカレートしたら将来、電話帳はどうなってしまうのか。事業所が社員、職員に持たせる名刺は…。個人情報保護の名のもとに、電話帳がなくなったら…。人々の拡大解釈や法の一人歩きで結果的に不合理な道を歩むバカらしさを感ずるのは私だけか。




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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