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饅頭「小龍包」の味

小龍包  


 餃子でもない。饅頭でもない。ましてやシューマイでもない。「小龍包」というのだそうだ。ミンチにした海老肉と牛肉を具に、餃子のように小麦粉の皮で包んだ食べ物。餃子と違って細長くはなく、丸く絞り込んだ、いわば≪餃子饅頭≫といった感じである。それを酢と千切りにスライスした生姜でいただくのだ。



 上海の中心街に程近い「豫園」の前にある「南翔饅頭店」が「小龍包」を食べさせる最も人気のレストランだそうで、昼飯時を過ぎて、もう2時近いというのに、この「小龍包」目当てのお客さんが列を成していた。日本からの≪おのぼりさん≫の私達夫婦もそこを訪ねた。この豫園界隈は19世紀半ばまで街の中心だった。


店の前で
店の前で


 洋館が並ぶエリアとは違って純中国風の一帯は東京で言えばさしずめ浅草。浅草が浅草寺を中心とした繁華街とすれば、ここは庭園の「豫園」を中心に下町の賑わいを構成している。浅草寺の参道である直線の仲見世通りと、その肋骨のような出店の通り、そこに繋がる六区の歓楽街。そんなイメージとはちょっと異なるが、直線だったり、鍵型だったりする狭い街路の両側には中国風の立派なレストランやお土産物屋さんが並ぶ。その一角には,かつて訪中したクリントン元米国務長官が昼食を摂ったというレストラン「緑波廊」も。



緑波廊        緑波廊2
≪緑波廊


 庭園の「豫園」の広さは別にして、お土産物や飲食店街は浅草ほど広くはないが、華やかさが凝縮されている。たまたま、この日は雨だったが、一帯は人、人、人。上海に来る中国の観光客は、一度は訪れるという名所とあって連日、人の波は絶えないのだそうだ。



 もちろん、「小龍包」を食べさせてくれるのは「南翔饅頭店」だけではない。この店の人気の秘密は海老肉と牛肉の具が醸し出す味もさることながら、その具と皮の間に入った肉汁のなんともいえないジューシーさにあるという。女、子供にはちょっと大き目かもしれないが、一口大の大きさだから食べ易い。まず皮と具の間にある肉汁を吸ってから食べるのが美味しく戴くコツだという。


食事


 テーブルには酢と生姜のスライスが入った白い小皿と一緒に、蒸篭(せいろ)に入った「小龍包」が出てくる。注文の数だけ積み上げた蒸篭の中には15~6個が無造作に並んでいる。この蒸篭一枚分、つまり15~6個食べれば、大抵の人なら満腹になる。円形の蒸篭は木製。もちろん簾のように編んである下敷きも木だ。最近、私達一般家庭では見かけなくなったが、日本の蒸篭と全く同じ。そんなことを言ったら叱られる。元祖は中国だ。


小龍包2


 コスト上の問題なのか、日本では金物の蒸し器に変わっているが、この木製の蒸篭は、極めて理論的、合理的に出来ているのだという。蒸気を蒸篭の木が吸うので、内側に水滴を作らないのだそうだ。古(いにしえ)に考えられたものだろうが、人間が生活の中で生み出した知恵はすごい。レストランの一角では「小龍包」の実演コーナーも。客席側からガラス張りの窓越しに見える厨房では何人ものコックさんが手の平で丸めた具を白い皮で手際よく丸く包む。その手つきは、餃子を作る時のそれと全く同じ。何故か先頃、この国(河北省)で起きた餃子事件が頭を掠めた。



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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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