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 やたらにクソ暑いから畑に出るのをサボり、会議など外に用事でもない限り、日中は家の中にいることにしている。8月が終わり、9月の声を聞いたというのに山梨県地方は相変わらずの猛暑日が。特に四方を山に囲まれ、すり鉢の底のような地形の甲府盆地は、ただの暑さではない。湿度をはらんで蒸し暑いのだ。エアコンでもなければ、やりきれない。


夏


 エアコンを点ける前、居間の温度計を見たら30度を超していた。この夏、ひどい時には35度を超したこともあった。くどいが、家の中である。温度計などと洒落たものではなく、デジタル時計の下に湿度と共に表示されるのだ。どなたかの結婚式の記念品としていただいたものだが、そこに表示される湿度は毎日のように60%を超す。この辺りと標高が200m近くも低い甲府の人たちには同情したくなる。夏場なんか暑苦るしくて眠れまい。




 そうは言っても9月は9月。昆虫や植物の花は素直に反応する。蝉はその種類ごとに時期に合わせてリレーし、日本アサガオとは時期を遅らせて咲く西洋アサガオが大きな花をつけ始めた。毎年の事ながら珍しいと思うのだが、この朝顔、日本アサガオのように夏の真っ盛りに咲くのではなく、その開花時期をずらし、晩秋まで咲き続ける。霜が降りる11月頃まで咲いているのだから晩秋どころか初冬といった方がいいかもしれない。


アサガオ


 蝉は、この辺りでは梅雨が明けるのを待ちわびるように、まずジージーゼミが「我が世の春」とばかり鳴き始め、アブラゼミミンミンゼミへとリレーするのだ。この頃になると外気の暑さと相まって、その蝉の声が無性に暑苦しく感ずるのである。それがしばらく続くと今度はヒグラシが。晩夏というか、初秋のこの時季、特に朝夕に「カナカナ」と鳴くこのヒグラシは別名カナカナゼミとも呼ばれる。




 「静けさや 岩に沁みる入る 蝉の声」




 俳句の世界では、蝉は夏の季語。しかしヒグラシは秋の季語である。日暮、蜩、秋蜩、茅蜩とも書く。いくら周りが暑かろうが、このヒグラシが鳴き始めるとなんとはなしに秋の到来を感ずるのだ。しかし実際には、ヒグラシの成虫は梅雨の最中の6月下旬から発生、活動を始める。他の蝉より早く鳴き始めるという。その上、9月中旬まで夕方の日暮れ時に鳴くものだから「日を暮れさせるもの」としてヒグラシの和名がついたのだそうだ。




 いくら暑い、暑いと言っても季節というものは正直。朝夕の空気はひと頃とは明らかに違うようになった。暑いことには変わりはないのだが、どこかしら秋が近づいていることを感じさせるのだ。それに一役買っているのがヒグラシかもしれない。周りの葡萄園では巨峰ピオーネが真っ黒に色付き、収穫期を迎えた。デラウエアー種などからのリレーだ。


ブドウ


 今しばらくはミンミンゼミとヒグラシの競演。この二つが鳴き止むと、今度はスズムシやコウロギの出番。本格的な秋の到来を意味する。考えてみれば人間など、我がままでもあり、たわいもないものだ。「暑い、暑い」と言って、やれエアコンだの熱中症だのと言って大騒ぎをし、それが収まるとケロリと忘れ、やがて「寒い、寒い」と言って騒ぐのだ。虫はその時をひたすらに鳴き続け、誰にも気付かれないように静かに姿を消していく。




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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