殺し文句

都会


 物騒なものの言いようだが「殺し文句」という言葉がある。ちょっとした事で議論になった時、往々にして楽観論と慎重論が交錯する。安全や安心に関わる事柄だったらなおさらだ。「そんなことで、大騒ぎしていたら、かえってパニックを招いたり、後に禍根を残す」という意見に対して出てくるのが「万一、間違いが起きたらどうする」という反論だ。




 この勝敗の帰趨は大方決まっている。この議論で勝つのはほとんどが慎重論だ。「万一・・・」を強く言われれば、どんな人間であれ「絶対に大丈夫」と断言できないからだ。もちろん、その事柄によってだが、万一を主張されたら、どうにもならない。




 日本中をパニック寸前にまで追い込んだ新型インフルエンザがそうだ。まるで日本中がインフルエンザに感染するような騒ぎになり、店頭という店頭からマスクが消えた。笑い話ではない。買い物など外に出ることが出来ないことを想定して、大量の水や食糧まで買い込んだ人もいるという。街ゆく人達はみんなマスクをかけ、異様な雰囲気を醸し出した。


エスカレーター


 幼稚園や保育園、小中学校、高校は相次いで休校策を取り、企業までも時差出勤や休業策をとる所も。一方、時あたかも修学旅行シーズンの学校は、相次いで計画を中止した。みんな「万一」だ。ここまで来ると人間、はたと考える。例えば、修学旅行での売り上げを当て込んでいた京都や奈良などのホテルや旅館、土産物屋さんはたまったものではない。




 こうした経済界に生きる方々だって所詮は人の子。政府やマスコミから連日、どかすかと流れる情報を目の当たりにすれば、インフルエンザが怖くないといったらウソになる。しかし、経済活動への影響が出始めて来ると話は別。得体の知れないインフルエンザ騒ぎにばかり震え上がっているわけにもいかない。当然の事ながら政府や自治体に「慎重な対処」という名の「圧力」をかける。




 政府だってこれを無視するわけにもいかない。これでもかというほど大量のニュースで「怖いインフルエンザ」のイメージを国民に焼き付けたマスコミも一転、今度は火消し役に。「怖い」を前提にニュースや番組を作ってきたマスコミは「冷静に」へと舵を切り、そこに登場する学者先生や評論家の先生方も、かつてのトーンと手のひらを返すのだ。ニュースはマスクから、元気に登校する子供たちをことさらにアップするのである。そして、あと何日かすると、インフルエンザの「イ」の字もなくなるのだ。俺たちは≪情報という名の魔物≫に踊らされたのか、勝手に踊ったのか・・・。


街


 慎重と過剰は、相反するようで、実は紙一重。必ずしも適当な例えではないかもしれないが、毎朝、毎晩、日常的にお目にかかる天気予報がそれだ。気象庁が発表する警報は、決まってオーバー気味。これだと、多少差し引いて受け止めればいい。                     
 正直言うと私は騒ぎのメキシコやアメリカを歩いてきた。そこはいたって冷静だった。今度の騒ぎの根底には、万一を考えたお役人の事なかれ主義や保身術が潜んでいないいか。それがあったとしたら踊らされる国民は迷惑千万だ。今度の騒ぎで一番気の毒なのは犯人扱いされた感染者だろう。「たかが風邪」と言ったら、慎重派?に叱られるよね・・・。




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comment

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こんばんは

豚インフルエンザ・体験の無いウィルスだけに、テレビや新聞の情報がたよりでしたから、私も、マスクを買いにいろいろお店をまわりました。マスクがネットで数倍の値段で売られていたのにはびっくりしました。あふれる情報の中、冷静に見極めるのはとってもむつかしいです。

ゆめさん

 私たちは、何かが起こった時、政府や自治体、そこが発信もとの情報、つまりニュースを信じるしかありませんものねえ。いたずらに国民生活を混乱させるような情報の発信は謹んで欲しいものだとつくづく思いました。
 外国旅行から帰って、いたずらとも思えるほど過敏に反応する日本人の姿に馬鹿馬鹿しくさえ感じました。その点、外国人はいたって冷静でした。日本のマスコミも反省するところ大ではないでしょうか。
 やっと、冷静な方向に舵を切ったからいいのですが、ひところのトーンで行ったら、確実にパニックを招いたでしょう。そんな事を思いました。

同感です!

こんばんわ!

今回の騒動は日本人らしい反応でしたね。
私も記事にも書きましたが、政府の対応には驚きました。

ほとんどの方は「インフルエンザ」が怖いわけでもなく
「犯罪者扱い」される方が怖くてマスクをしたのではないかと思います。
田舎など特に噂で人を殺せるくらいですから・・・
本当に苦労しらずの2世議員ばかりがやることですからね。

こんな政府やマスコミのしたり顔の過剰反応が、底辺でどんなことになるか!解かる人がいないのでしょう。
記者会見で泣いて謝った校長先生。自分が泣いてわびることがどんなに罪なことなのか・・・短期留学してインフルエンザになってしまった子供の気持ちを考えたら、とても腹が立ちました。しおん「



No title

今回の 新型インフルエンザ騒動の拙ブログ検証記事をお送りいたします。ご披見下さい。


大衆行動から見た新型インフルエンザ

 4月23日 アメリカ疾病対策センターから 新型インフルエンザの発生が報じられて以降 メキシコが源発と翌日発表され 次から次に世界中大流行がメディアを通じて知る事になる。国内でも、外来の流行り病を阻止しようと、必死の対策が取られた事と信じたいが,最良の手段が選ばれたかは疑問を感じる。

インフルエンザに関しては何度か載せた記事が有るが、

http://plaza.rakuten.co.jp/camphorac/diary/200906290000/

http://plaza.rakuten.co.jp/camphorac/diary/200905200000/

 政府の取った対策は、水際(検疫)で一人の患者罹患者も国内に入れない  水際作戦が不発に終わって国内発生を見ると隔離入院 集団休校 催事の自粛 これらの手だてが本当に必要だったのか、一連の新聞の患者の現況を伝える記事の全部が『症状軽く快方に向っている』とか『自宅療養している』という報道内容である。弱毒性が確認できた時点で、時々流行る夏風邪という舵取りを変更すれば国民の認識も大きく変わった事だろう。 過剰反応は、患者数が多く出た近畿圏の経済活動に甚大な影響を与えた。予約客の大半のキャンセルを見た 京都の観光関連業界をはじめ 人の移動の制限は経済に多大の被害をもたらす。 内容事実の確認をせず 強行した時の責任問題というのが修学旅行引率の先生方の本音であろう。

 厚生労働省や政府筋はこの件に関しては何一つ説明や申し開きをしていない。 水際検疫などと云う元々無理な判断ミスでどれ程の人に影響を与えたか 強制隔離などは人権問題も浮上してくる。責任者の更迭などの処分が取られて当然と柳居子考える。 メディアも頼りない事この上ない。お上の発表を其の侭読者に届ける。 尤も政府広報などという美味しい全面広告を打たれると何も書けなくなる。それより勉強不足だ。

 柳居子一連のインフルエンザ騒動で危惧を感じるのは、お上の示す命を何一つ疑わず マスクを嵌めよと言えば、全員マスク姿の修学旅行生を見たときの異様は、従順と云うより盲従(言われたこと一切疑わず従う)の怖さである。 桝添大臣は、部下の云う事で踊るのが役どころ。

 罹患発病して 合併症(主に肺炎)を引き起したとしても、栄養状態も格段によくなり住宅構造や生活スタイルの変化色々と勘案して、スペイン風邪の致死率1・4%に遠く及ばない。 せいぜい0・0何%のレベルかと思う。 他国が見た 今回の日本のインフルエンザ対策と国民の取った一億総マスク行動は、極めて興味ある日本人の本質に気付いたのではないかと思う。 個々のクォリティーがそこそこ高いにも拘らずお上に盲従する人々の怖さを 柳居子改めて知った思いがする。

柳居子さん

 全く仰る通りですね。付和雷同。日本人はちょっとのことで大騒ぎし、そうかと思えばすぐ忘れてしまう。特にマスコミや流言にすぐに踊ってしまう。世界にも珍しい国民ではないでしょうか。
 インフルエンザ騒ぎもそのひとつです。つい一ヵ月、二ヶ月前のあの大騒ぎはいったいどこに行ったのでしょうか。
 結果的に日本全国、わずか千数百のサンプルを基にした世論調査を楯に「内閣支持率の低迷」をことさらに繰り返せば、それに拍車をかけるのは当たり前。どんどんマスコミに誘導されていくのです。冷静に考えれば、こんなことでは自民党も麻生内閣もたまったものではないでしょう。
 一人一人が自分の考えを持たない、その集まりの国家も自国の利益を考えるしっかりした考えを持たないから、外交も弱くなるのは当然。国家を前面に出そうものならヘンな文化人は決まって、ナショナリズムと非難するのです。そこにあるのは戦争の呪縛からいつになっても解き放たれない日本があるような気がしてなりません。
 そしてもうひとつ、インフルエンザ騒ぎの根底にある役人達の事なかれ主義という名の恐ろしい存在です。役人ばかりではありません。日本人みんなに、そんな事なかれ主義が蔓延しているような気がしてなりません。
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プロフィール

やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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