無知と偏見

偏見

 偏見。人生、いや、日常生活の中でといった方がいいかもしれないが、偏見はさもない所で生まれるものだとつくづく思う。そのさもない偏見が自らを閉鎖的な世界に追い込んだり、その進路さえ変えかねない。自分だけだったらまだいい。人や事象をいとも簡単に差別したり、傷つけたりすることもあると考えると怖くなる。


 人間とは案外たわいもないもので、どこかに、この偏見と言う名の魔物を宿しているような気がする。人と人とのいさかいや、いさかいまでも行かないまでも、なんとなくしっくり行かない原因の一つに、この偏見がありはしないだろうか。偏見はさまざまな意味での無知と裏表だったりすることもある。

雑踏


 「戦争は人の心の中に生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」という前文で始まるユネスコ憲章は、こうも述べている。

油絵1

 「(前略)恐るべき大戦争は、人間の尊厳・平等・相互の尊重という民主主義の原理を否認し、これらの原理の代わりに無知と偏見を通じて人間と人類の不平等という教義を広めることによって可能にされた戦争であった(後略)」

油絵2

 もう40数年になるが、ユネスコ活動に参加してきた。そして3年前からロータリークラブにも加わった。失礼ながら本音で言わしてもらえば、引っ張り込まれたといった方がいい。次期会長になるという親しい友人が「もう、会社をリタイアするずら。うちのクラブに入ってよ」と半ば無理やり入会を勧められた。


 善良なロータリアンからお叱りを受けるかもしれないが、正直言って、私にはロータリークラブが偽善者に映ったことが何度かあって、好きにはなれなかった。奉仕が行動ではなく、お金、それも相手の目線ではなく、ちょっと高いところからのスタンスが気に入らなかった。偏見とは怖いもの。それまでずっとこの偏見を引きずっていたのである。ただ、私のような偏見をお持ちの方が他にもいないかということである。


 日本人にはお金で物事を解決しようとする風潮が強まっているような気がしてならない。何年か前、国連のPKOをめぐって、世界の国々が日本に対して「ショウ ザ フラッグ」、つまり、お金だけでなく、日本は態度で示せ、という言葉を浴びせて来たことがあった。国家間であれ、個々の人間同士であれ、お金は誠意の道具ではあっても、誠意そのものではない。誠意を表す行動がなければならないし、心がなければならないことは間違いない。

羽

 偏見なんて持たない方がいいに決まっている。しかし、私のように無知が偏見を生み出すのである。無知を責めるだけでは解決しない。要はその受け皿となるところが偏見や誤解をなくす努力を惜しんではならないということである。ロータリークラブをめぐる偏見。自らがその中に入ってしまった今、そんなことを考えている。


 わが国のロータリークラブの数、人口ともここ数年、減少傾向にあるのだそうだ。その減少に歯止めをかけ、若者をも巻き込んで増加に転ずるためには、様々な偏見の源を払拭し、活動への理解を促す努力が大切である。そして行動重視の方向に舵を切らないと・・・。
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Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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