変面と雑技団

  辛いが、うまい四川料理で腹を満たし、古酒の老酒やマオタイ酒で、いい気分になった頃を、まるで見計らってくれたかのように、どこからともなく拍手が。周りを見たら、それに促されるように、また一斉に拍手が沸いた。上海の中心部にある四川料理専門のレストラン。ディナーショーの開幕だった。

舞台



 20以上もあろう大きなテーブル席がある一階フロアーは、二階まで吹き抜けになっていて、その二階部分の正面には日本の神楽殿にも似た突き出しのステージが。そこからも両側に二階部分の客席が正面の階段まで延びている。歌舞伎座の花道が櫓になって二階に上がったような形。もちろんその部分にも客席がある。どこからともなく京劇の隈取のような面(マスク)をつけ、派手な中国の古典衣装をまとった役者が現れた。ショーの始まりである。


舞台2


 その役者はステージで激しく踊り、動く。面を次々に取り替えながら顔を七変化させるのだ。面(マスク)の取替えは、まさに一瞬の早業変面は中央のステージから左右の花道よろしく客席を飛び回り、正面の階段から一階フロアーへも。お客さんへのサービスだろう。その間にも刻々と面を変えてゆく。アッと言う間の早業だから、どんな仕掛けがあるのかも分からない。食事を終えたばかりのお客はステージに向かって中央の階段付近からカメラのシャッターをパチ、パチ。みんなデジカメだ。

観客



 変面は四川省の伝統芸能「京劇」に対して「川劇」と言われる芸能の一部。正確には「変臉」(へんれん)と言うのだそうだ。役者が顔に手を当てると一瞬に「臉譜」(れんぷ)と呼ばれる仮面が変わる。布の仮面をつけていると言われているが、その技と仕組みは「一子相伝」の秘密。中国では第一級の国家秘密として今なお守られている。変面の技術は特定の男子にしか受け継がれないのだそうだ。


舞台3    変面


 京劇、川劇は言うまでもなく中国の古典芸能。京劇は、あの文化大革命にさらされ、ひと頃、その存在すら危ぶまれた。しかし立派に復活。中国を代表する伝統芸能として今に伝えている。日本でも度々公演されるので、馴染みは深い。一方、これも馴染み深い雑技団のショーも見せていただいた。言ってみれば、こちらはアクロバット・ショーだ。




 やはり上海の中心街にある一流ホテルに隣接したシアターは、1,500はあろう客席がほぼ満席。ツアー客が多く、見るからに欧米人と見られるお客さんも目立つ。たまたまかもしれないが、日本人の姿はほとんどなかった。椅子をステージの天井まで積み重ねながら何人もが斜めに倒立してゆくアクロバットをはじめ、天井から垂れ下がる白い帯にぶら下がって宙を舞うさまざまな演技、蛇のように柔らかい身体を自在に操ってのグラスのショー・・・。日本でも時々、上演される上海雑技団の妙技である。




 若い男女が入れ替わり、立ち代り、2時間半、スリル満点のアクロバット・ショーを繰り広げるのである。ステージ照明も見事。幻想的なドラマに仕立てたプログラムもあって観客は最後まで拍手喝さいだった。変面。雑技団。中国の伝統技の深さを見た。




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Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
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