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デブの細い血管

病院


 自分では自らの神経が太いのか、細いのかは分からないが、血管だけは間違いなく細い。私の身体にだって、あるべき所に血管が走り、それなりの血液が流れているのだろうが、見た目では分からないのだ。お医者さんや看護師さん泣かせの血管なのである。




 勤めをリタイアした後も毎年一度、かみさんと一緒に人間ドックに行く。そのドックで検査メニューの中に必ずあるのが採血。ここでほとんどの看護師さんが手こずるのだ。血管が細く位置が分かりにくいので、採血までに悪戦苦闘するのである。そんな姿を見る前に「私の血管は分かりにくいんですよ・・・」と、こちらから言い訳するのだが、針の先で血管を探されるのは内心、いいものではない。採血する時のポーズからも、その一部始終が見えるから始末が悪い。正直言って、いくら鈍感な私だって気にもなる。


注射器  
 
もちろん看護師さんは無事採血を終えるのだが、中にはベテランの先輩にバトンを委ねるケースも。こんなこともあった。もう大分前のことだが、盲腸(虫垂炎)を手こずらせて甲府市内のある総合病院で緊急手術をするハメになった時のことだ。採血だったのか、静脈注射だったかは忘れたが、針が血管に入らないのだ。若い≪看護師さん≫は脂汗をポトポトと落とし始めた。それもそのはず。10人前後はいる看護師さんの注視の中だった。




 気の毒というか、可愛そうになった。「いいんですよ。ゆっくりやってください」。ヘンな所で女性に優しい自分がおかしくなった。そんなことを言えば言うほど大粒の脂汗が。「誰か代わってあげたらいいのに・・」。そんなことを思い始めた矢先、戴帽から婦長さんらしき看護師さんが年配の男性医師を連れて来た。看護師さんが気を利かせて求めた援軍である。

病院3


 「〇〇先生、私にやらせてくれませんか?」。そこで初めて気付いた。脂汗の若い≪看護師さん≫は女医さんだったのである。「お医者さんのくせに・・・」。なぜか無性に腹が立って来た。人間とは勝手なもの。今の今まで悪戦苦闘を励ますように許して来たのにプロの医者と分かると、途端に「この野郎」と手の平を返すのだ。




 この女医さんとは、この時ばかりのお付き合いではなかった。盲腸手術の執刀をしていただいたかどうかは分からないが、術後も終始、主治医としてお世話を頂くハメに。私の虫垂炎は、腹膜炎を誘発するほど手遅れ状態での緊急手術だったせいか、自分でも分かるほど術後の経過は悪かった。手術から数日後。お腹がパンパンに膨れ上がり、激痛を伴うようになった。

女医さん


 「先生、お腹がどうもヘンですよ」。若い女医先生は、そんな私の切実とも言える訴えに、いともそっけなく「あらそう・・・?」。
 お腹の中で化膿を起こしてしまったのである。一旦は縫った傷口を開き、その日からお腹に溜まる膿を除去する治療が始まったことは言うまでもない。傷口から長い帯のようなガーゼを突っ込んで、膿を吸わせるのだ。それを引き抜く時は一瞬だからいいが、入れる時にはピンセットで順送りする。可愛げもなく乱暴に扱うのだ。やっぱり私の神経は細いのかもしれない。痛い。たまったものではない。お陰で私のお腹にはでっかい大きな傷が残っている。あれから20数年。ツッパリ気味だった若い女医さんも如才のないベテラン先生になっているだろう。




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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