玉葱とジャガイモ

 「お父さん、タマネギ、もう上げちゃった(収穫した)方がいいかしらねえ」

 人間とは不思議なもの。種蒔きにしろ、植え付けにしろ、自らが手を下したり、携わったりしたものには、何らかの愛着が生まれるものらしい。農作業など亭主の私にまかせっきりの家(うち)のかみさん、植え付け段階から関わったタマネギジャガイモの収穫時期には、ちゃんと関心を持っているのだ。

タマネギ


 タマネギは細長い葉っぱが倒れたら、ジャガイモは繁茂した葉が枯れ始めたら収穫の時期。無邪気なお気楽人間だと思っていたら、「蛇の道は蛇」。近所の人たちから情報を得たり、いつの間にか買い込んできた野菜作りの指南本から、ちゃんと情報を得ているのである。



 「ジャガイモもそうだが、お天気の日、特に土が乾いた時に収穫しないとダメだぞ」
そう言う私に確たる根拠があるわけではないが、過去の経験則から、そんな気がするのだ。気温との関係もあるのだろう。夏場に収穫するタマネギやジャガイモは腐り易い。特にその収穫期は山梨のこの辺りでは梅雨の真っ只中なのだ。


ジャガイモ


 幸か不幸か田舎だから畑は有り余るほどある。勢い、どんな野菜でも沢山作ってしまう。畑とは縁のない所で暮らす娘夫婦や弟たち、それにご近所にお配りするのだ。むしろそれが楽しみと言ってもいい。嬉しいことに、みんな結構、喜んでくれる。果樹地帯のこの辺りでは、どの農家も野菜など手の掛かるものは作らない。作らないというより、葡萄やサクランボ作りで忙しく、野菜作りまで手が回らないのだ。逆から言えば、野菜を作っているような百姓はロクな農家ではないのである。




 肝心なのは収穫したタマネギやジャガイモの保存の仕方タマネギは二つずつ枯れた葉っぱを結んで、竹の竿に横並びで吊るす。晩秋、枯露柿作りに使う竹竿を簾状に使うのである。一方、ジャガイモは涼しい温度を保っている土蔵の中に無造作にコロガしておくのだ。でも両方とも長持ちしない。腐ってしまうのである。その臭いたるや私のような田舎者でも鼻をつまみたくなる。

ジャガイモ



 街の八百屋さんやスーパーに並ぶタマネギやジャガイモは、みんな腐敗防止の薬剤処理が施されているのだろう。「腐るのは自然のなせる業。俺たち田舎者は丸ごと自然の中で生きているんだ」。そう考えると納得がいく。でも所詮は貧乏人の性。もったいない。うかうかしていたら、その量は半端なものではなくなるのだ。大げさに言えば収穫の半分近くをダメにするハメに。そればかりではなく異臭が後々まで付いて来るのだ。




 沢山食べさせてくれたエンドウは、葉っぱやツルを枯らして終わりを告げ、隣の畑ではキューリやナスが。「お父さん、こんな大きなヤツが・・・」。かみさんは窓の外で嬉しそうに見せ、「初物だからご近所にお配りしてくるわね」と言いながら踵を返した。もう盛りを過ぎたもののコカブなどと共にヌカ味噌漬けがいい。モロキュウだってうまい。



 夏大根も大きくなった。春菊や青菜は峠を越したが、まだまだ柔らかくてうまい。ツルあり、ツルなしのインゲンが旬を迎え、その後には枝豆も食べごろを迎える。




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やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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