傑作の枯露柿(再)

枯露柿


 お待たせしました。枯露柿が出来上がりました。と言っても皆さんのお口にお届けできないのが残念。もちろん、我が家の枯露柿は女房と二人、見よう見真似、近所の人に手ほどきを受けながらの≪作品≫だから商品となる贈答品とはおよそ違うことは残念ながら言うまでもない。




 それでも、今年は400個を超す枯露柿を作った。物置の軒先に特設の干し棚を設け、我が家の畑で採れた甲州百目を吊るして天日干して来た。400個と言っても我が家の畑の分は300個弱。残りの100個はご近所から頂いたものだ。慣れない手つきで皮をむき、嬉しそうに枯露柿作りに取り組む女房の姿を見てか「せっかくだから、もっと作ったらいい」と、わざわざもって来てくれたものである。


枯露柿



 この地方の枯露柿作りは、サクランボや桃、葡萄などの果樹農家が、その農閑期を利用してのいわば副業だ。と言っても、隣接の松里地区を中心にこの地域は枯露柿の一大産地。恐らく、これから年末、年始にかけて皆さん方がお食べになる枯露柿の多くはこの地方から出荷されたものと言っていい。山梨の片田舎やこのブログ記事を思い浮かべながらお食べ頂きたい。




 今年は、手頃の冷え込みと空っ風も吹いて、まずまずの出来具合だという。枯露柿農家はぼつぼつ出荷作業に入っている。クリスマス、年末年始の贈答品市場がターゲットだ。パラフィンで一つ一つ包まれて小さな箱に詰められた枯露柿は一箱1万円前後で市場に出回る。高級贈答品と言っていい。ただ、年が明けての出荷だと市場価格は大幅に下がる。


干し柿



 加工食品にありがちな添加物は何もない。強いて言えば生柿を皮むきして天日干する過程で殺菌と仕上がりの色をよくするための硫黄燻蒸だけ。砂糖も香料も一切添加していない。防腐剤だってしかりだ。まったくの無添加食品で、天然のお菓子と言っていい。私は農家が作るまさに芸術品だと思っている。天日干で最初から最後まで作るから太陽の光もいっぱい吸い込んでいる。こんな加工食品は枯露柿を置いて他にないだろう。





 枯露柿作りのコツはどうやら干し具合と揉み具合のようだ。特に、揉む過程で「芯切り」という作業がある。この芯切りをタイミングよく、しかも上手にしないと、あのスマートな枯露柿の形が生まれないのである。芯を切る、と言っても刃物ではなく、指先で外側からつまむようにして、時期を見ながら二回にわたって切っていくのだ。


枯露柿



 味は別にして、プロが作る枯露柿と我が家のものでは歴然と違う。同じように天日干ししているのに色も形もまったく違うのだ。揉み方と、この芯切りの仕方がまぎれもない原因である。もう一つ、色が悪いのは、我が家のものは硫黄薫淨ではなく、湯通しているためだ。しかしこの方法の方が味はいいのだという。100度ぐらいの熱湯に10秒浸けるのである。



 「お父さん、何も、出荷してお金を頂くわけじゃないし、家で食べたり、親しい人に差し上げるんだからいいじゃない」



 そう。女房の言う通りだ。来年はもっと上手になるだろう。




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来年こそは我が家でも

一般的には「干し柿」と言っている様ですが、「枯露柿」は何と読むのでしょう。美味しそうですね。
我が家の柿は放射能を恐れて100個ほど廃棄しました。来年は干し柿に挑戦してみたいです。数年前に挑戦した時は暖かすぎて腐ってしまいました。網に入れたのですがコバエも進入します。気温が適さないようです。

枯露柿(ころがき)

 枯露柿は「ころがき」と読みます。甲府盆地の北東部、甲州市の松里地区を中心としたこの地方が、その産地。内陸地方特有の乾燥した気候と冷たい空っ風が良質な枯露柿を作るといわれています。11月から12月にかけてが枯露柿作りの時期ですが、ゴチさんがおっしゃるように暖冬の年は、せっかく天日干しした柿が腐ってしまうこともあります。
 丹精込めて作った干し柿は、白い粉を噴き、いわば芸術品に仕上がります。単なる干し柿とは、ちょっと異なります。年末、年始の高級贈答品として市場に出回り、珍重される所以です。あんぽ柿とも異なります。
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プロフィール

やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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