別れと出会い

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 別れの季節がやって来た。学校では卒業式が行われ、官公庁や民間会社では春の定期人事異動が発令される。人の生死を分ける別れと違って、ここでは、別れの先に新たな人と人の出会いが待っている。一抹の寂しさの一方で、新たな出会いへの夢が膨らむのもこの時季。学生たちは次のステップでの新たな友が、職場では新しい仕事や仲間たちが待っているのだ。



 今年も母校・日川高校の卒業式にお招きを受けた。卒業生は男女合わせて272人。50年前の私たちの時代(400人)と比べれば生徒の数は大幅に減ったし、女性がびっくりするほど増えた。制服も学生服からスーツに替わった。男性はネクタイ、女性はリボン。みんな統一したファッションだ。胸には白いバラが。


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 次期の生徒会長だろう。卒業生の後ろに並んだ在校生を代表して送辞を述べる。これに対して卒業生の代表が答辞を。それぞれの立場で、思い出をいっぱい盛り込んだエールの交換である。在校生は入学時に遡り、厳しいオリエンテーション、後の部活動や生徒会活動など先輩との思い出を回想。卒業生は学園祭(紫葉祭)や体力の限界まで挑んだ競歩大会など、数々の思い出を。最後に「110年の伝統をしっかりと守り、さらなる発展を」と後輩に託した。




 エールの交換はまだある。卒業生は「仰げば尊し」を歌い、在校生は「蛍の光」で送る。卒業式のクライマックスだ。272人の卒業生には、その数だけ高校時代の思い出がある。一緒に起立している教職員も同じように感慨深い瞬間だ。教わる立場。教える立場。それぞれに3年間の思い出がある。

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 「仰げば尊し」「蛍の光」。山梨県立高校すべてかどうかは分からないが、この学校では、この二つの歌を「式歌」とプログラムの中で、しっかりと位置づけていた。



 「私ゃあねえ、卒業式のこの瞬間が一番いいんだよねえ・・・。なぜか新鮮で、心が洗われるような気がするんです」



 来賓席で、隣に座っていた先輩氏は、そんなことを言った。確かにそうだ。式場になった体育館いっぱいに響き渡る「仰げば尊し」を聞きながら51年、半世紀も前の自らを重ね合わせ、感慨にふけっている自分に気づいた。周りにいるオジサンたちもみんな同じだった。


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 この歌は流行歌と違って年に一度、それも卒業式でしか歌わない。この歌を歌う時、人は間違いなく純真になり、高校生は3年間の学舎での出来事を振り返るのである。歌う人も、聞く人も目頭や胸を熱くするのだ。


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 「蛍の光」も同じだ。「仰げば尊し」の《前奏》があるからか、当事者たちにとどめず、そこに立ち会うみんなの胸を熱くする。この二つの歌は卒業式によく似合う。そう思っているのは私だけではあるまい。しかし現実にはこの「仰げば尊し」を歌わない学校があるし、「蛍の光」も替え歌になっている小学校も。国歌「君が代」ばかりでなく、進歩的な先生は伝統を塗り替えたり、消し去ろうとしているようにも見える。





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式歌の心

先ず日川高校にエールを送りたい。 「蛍の光」、「仰げば尊し」を式歌とし、これを大切に繋いで行こうとする学校があるでしょうか。それだけでも価値のある教育環境だと思います。 「蛍の光」、「仰げば尊し」を疎かにし、否定すればするほど日本が駄目になって行くようで不安になります。日川高校の伝統を多くの日本の教育現場に拡げて行って欲しいです。こう言う話しには感動せずにいられません。

やっぱり共感していただける方が・・・

 だれにでもある師を否定したり、、ましてや国歌を否定してしまったら・・・。そんな風潮、損か教育がまかり通っていたら・・・。日本はやがてどうなっていくのでしょうかねえ。自らの師を尊び、自らの国を愛することを教えない国がどこにあるのでしょうかねえ。日本の教育現場はどこか狂っていますね。日本の衰退はそこから始まっているような気がするのですが・・・。
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プロフィール

やまびこ

Author:やまびこ
 悠々自適とは行きませんが、職場を離れた後は農業見習いで頑張っています。傍ら、人権擁護委員の活動やロータリー、ユネスコの活動などボランティアも。農業は見習いとはいえ、なす、キュウリ、トマト、ジャガイモ、何でもOK。見よう見まね、植木の剪定も。でも高い所が怖くなりました。
 ブログは身近に見たもの、感じたものをエッセイ風に綴っています。

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