朴歯の高下駄
間もなく、母校・日川高校同窓会の集まりの日がやって来る。毎年11月3日、その総会を名目に旧制中学から今の高校までの同窓生達が懇親の場を持つのである。会場となる母校の体育館は≪日川バカ≫といったら先輩達に叱られるかもしれないが、母校への愛着や青春時代の郷愁豊かな同窓生達で埋まる。
プログラムは往年の応援団が高校時代さながら、学ランに破れ学生帽、朴歯の高下駄姿で校旗を掲げて入場、校歌、応援歌の合唱で幕を開ける。同校は3年後には110周年を迎えるが、幸い、旧制中学時代から校章はもちろん校歌も変わっていないから、旧制の大先輩から若者までが心を一つにして歌う。どの顔も、どの心もそれぞれの青春に思いをはせる瞬間である。
校歌は「天地の正気、峡南に・・・」で始まるのだが、その三番に「天皇(すめらみこと)の勅(みこと)もち・・・」という一節がある。この歌詞をめぐって、数年前、一部の屁理屈やさんが「現代にそぐわない」と、訴訟を起こしたことがあるが、そんなことはみんなどこ吹く風。伝統の応援歌と共に力いっぱい歌うのだ。一家で親子3代この校歌を歌う人たちも珍しくない。
日川高校は旧制甲府中学、現在の甲府一高に次いで山梨県では古い伝統を持っている。バンカラの校風をみんながよしとしていて、そのバンカラの最たるものが応援団だ。ところが今、この学校には応援団に入部する男子生徒がいなくなって久しいのだという。私自身も「ええー?」と耳を疑ったのだが、ホント。もう5年も男子生徒の入部がなく、応援団長は女生徒だという。
時代も変わったもんだ、と思うのは私ばかりではない。多くの同窓生がそう思っているに違いない。ごく最近になって、やっと一人の男子生徒が「これではいけない」と入部してきたという。そんな話題が山梨日日新聞に紹介されていた。そこには学ランに破れ帽、朴歯の下駄姿で胸を張る女性応援団長の勇姿が。「(男が駄目なら)私達が応援団の伝統を守り、引き継ぐ。新入部員の男子をしっかりしごいて立派な後継者を作る」と、コメントするその応援団長に思わず拍手を送りたくなった。
朴歯の高下駄。学ランとはちょっと違うが、詰襟の学生服とこの朴歯の下駄は子供の頃、早く着たり、履いてみたかった思い出がある。なぜか、そうすると、ちょっぴり大人になったような気分になるからだった。急に背丈が大きくなったような気分になったり、カラン、コロンと歩く様にあこがれた。背伸びをしてみたい年頃だったのかもしれない。
プログラムは往年の応援団が高校時代さながら、学ランに破れ学生帽、朴歯の高下駄姿で校旗を掲げて入場、校歌、応援歌の合唱で幕を開ける。同校は3年後には110周年を迎えるが、幸い、旧制中学時代から校章はもちろん校歌も変わっていないから、旧制の大先輩から若者までが心を一つにして歌う。どの顔も、どの心もそれぞれの青春に思いをはせる瞬間である。
校歌は「天地の正気、峡南に・・・」で始まるのだが、その三番に「天皇(すめらみこと)の勅(みこと)もち・・・」という一節がある。この歌詞をめぐって、数年前、一部の屁理屈やさんが「現代にそぐわない」と、訴訟を起こしたことがあるが、そんなことはみんなどこ吹く風。伝統の応援歌と共に力いっぱい歌うのだ。一家で親子3代この校歌を歌う人たちも珍しくない。
日川高校は旧制甲府中学、現在の甲府一高に次いで山梨県では古い伝統を持っている。バンカラの校風をみんながよしとしていて、そのバンカラの最たるものが応援団だ。ところが今、この学校には応援団に入部する男子生徒がいなくなって久しいのだという。私自身も「ええー?」と耳を疑ったのだが、ホント。もう5年も男子生徒の入部がなく、応援団長は女生徒だという。
時代も変わったもんだ、と思うのは私ばかりではない。多くの同窓生がそう思っているに違いない。ごく最近になって、やっと一人の男子生徒が「これではいけない」と入部してきたという。そんな話題が山梨日日新聞に紹介されていた。そこには学ランに破れ帽、朴歯の下駄姿で胸を張る女性応援団長の勇姿が。「(男が駄目なら)私達が応援団の伝統を守り、引き継ぐ。新入部員の男子をしっかりしごいて立派な後継者を作る」と、コメントするその応援団長に思わず拍手を送りたくなった。
朴歯の高下駄。学ランとはちょっと違うが、詰襟の学生服とこの朴歯の下駄は子供の頃、早く着たり、履いてみたかった思い出がある。なぜか、そうすると、ちょっぴり大人になったような気分になるからだった。急に背丈が大きくなったような気分になったり、カラン、コロンと歩く様にあこがれた。背伸びをしてみたい年頃だったのかもしれない。
そんな子供の頃の思い出が懐かしくなって、朴歯の高下駄を探してみた。朴歯の下駄はおろか、下駄を売っているお店が少なく、見つけるのに一苦労。よく我が家に遊びに来る女房の学生時代の同級生のご主人が、千葉の自宅近くで見つけて送ってくれたのである。子どものように嬉しかった。ところが、平らなところでないと不安定で怖い。とてもカラン、コロンという訳にはいかない。忍び寄るバランス感覚の衰えを思い知らされた。
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